使用していない「iPhoneアプリ」はこまめに終了させるべき? 実は逆効果な可能性も……!?
iPhoneのバッテリー消耗を防ぐための工夫として、使用していないアプリをこまめに終了するようにしている人もいるのではないでしょうか? この方法は本当に効果的なのか、「All About」インターネットサービスガイドのばんかが解説します。
(今回の質問)
使用していないiPhoneのアプリはこまめに終了させたほうがいいですか?
(回答)
アプリが動かなくなってしまったなど、特別な理由がない限りは、終了させる必要はありません。むしろこまめに終了させることでバッテリーの消耗が促進されてしまうかもしれません。アプリは閉じるだけで十分です。iPhoneへの悪影響はありませんので、ご安心ください。
どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
◆「アプリスイッチャー」とは
iPhoneの画面下から上に向かってスワイプし、ほんの少し間を置くと、過去に起動したアプリの履歴が一覧で表示されます。これを「アプリスイッチャー」と呼びます。「アプリスイッチャー」は、その名の通り、使用するアプリをスイッチ(変更)するのに便利な機能です。過去に使用したアプリであれば、ホーム画面からアプリアイコンを探さずとも、履歴から素早く再利用できます。
この「アプリスイッチャー」は、iPhoneの画面の最下部を左から右にスワイプするだけでも使用可能。この場合は、終了したアプリを時系列にさかのぼっていくことになります。
◆「アプリスイッチャー」に表示されているアプリの状態
「アプリスイッチャー」の一覧画面に表示されているアプリは、一時停止状態になっています。これは、アプリが使用中でも起動中でもない状態であり、システムリソースを消費することもありません。
Appleの公式Webサイトでも明言されているので、履歴に残っていることでのデメリットはほとんどないと考えて問題ないでしょう。
◆「アプリスイッチャー」からアプリを終了する方法
「アプリスイッチャー」によるアプリの履歴から、該当のアプリを削除して、アプリを完全に終了させることが可能。
「アプリスイッチャー」の一覧画面にて、表示されているアプリの画面を下から上にスワイプすると、そのアプリを履歴から削除することができます。
◆「アプリスイッチャー」の履歴から削除する方法
「アプリスイッチャー」の履歴を消すことはできますが、特に実行する必要のない操作となっています。「やってはいけない」というほどではありませんが、特別な理由がない限りは「やらないほうがいい」でしょう。
上述した通り、使っていないアプリは自動的に一時停止状態になるように設計されており、その状態であればシステムリソースを消費することもなく、バッテリーを消耗する理由にもなりません。
逆に、もしアプリスイッチャーからアプリを終了させてしまうと、次回そのアプリを立ち上げるときにバッテリーを消費してしまいます。
大きなバッテリーのロスになるとは思えませんが、特に理由がなければ実行しないほうがよさそうです。
◆「アプリスイッチャー」からの削除が有効なケース
一部のケースにおいては、「アプリスイッチャー」の履歴から削除するのが有効な場合があります。代表的な例はアプリのフリーズです。
使用していたアプリがフリーズし、全く動かなくなってしまったら、「アプリスイッチャー」からアプリを削除。その後、アプリを再起動することで、解決することが多いです。
◆バッテリーの消耗を抑えるのに有効な方法
もし「iPhoneの電池の消耗を抑えるために、アプリはこまめに終了した方がいいのだろうか?」と悩んでいるのであれば、この方法は適切ではないと思います。
それよりもオススメなのは「低電力モード」の利用です。
「低電力モード」をオンにすれば、以下の機能が制限されて、バッテリーの消耗を抑えることができます。
・自動ロック (デフォルトは30秒後)
・ディスプレイの明るさ
・ProMotion ディスプレイ搭載モデルの iPhone/iPad のディスプレイのリフレッシュレート (最大 60 Hz に制限)
・一部のビジュアルエフェクト
・iCloud 写真 (一時的に停止)
・自動ダウンロード
・メールの取得
・アプリのバックグラウンド更新