新型iPhone、独自の生成AI搭載で復権なるか…アンドロイドより「機能見劣り」の声も
米IT大手アップルは9日、新型スマートフォン「iPhone(アイフォーン) 16」の4機種を発表した。全機種に独自の生成AI(人工知能)機能「アップルインテリジェンス」を搭載。遅れが指摘されるAI機能で、反転攻勢を狙うが、他社を上回る目新しい機能が乏しいとの見方もある。(村瀬駿太郎、シリコンバレー 小林泰裕)
カリフォルニア州の本社で開かれた発表会で、ティム・クック最高経営責任者(CEO)は、「生成AI機能を提供するために一から作り上げられたアイフォーンだ」と強調した。
「16」は13日に予約受け付けを開始し、20日に発売する。生成AI機能は10月から、基本ソフトウェア(OS)を最新のものに更新すれば、無料で利用できる。「16」の全機種と昨年発売した「15」の上位2機種が対象だ。電子メールを自動で要約してくれ、米オープンAIの対話型AIサービス「チャットGPT」とも連携する。まずは英語に対応し、順次機能や対象言語を拡充させる。日本語版は来年以降になる見通しだ。
AI機能のうち、チャットGPTとの連携など一部は当初利用できない。欧州や中国では、規制の影響で提供が遅れる可能性もある。
アイフォーンは、中韓勢との競争にさらされている。2024年1~3月期の出荷台数が前年同期比10%の大幅減だった。4~6月期は2%増だったが、低迷の理由の一つとされるのが新機能搭載の遅さだ。米グーグルのOS「アンドロイド」を使うスマホでは、多くのメーカーが新機能を競うのに対し、アイフォーンはアップル1社で開発しているため、負担が大きいとされる。調査会社IDCは「AI機能で、グーグルや韓国サムスン電子より優れている部分は少ない」と指摘する。
アップルは今回、日米ともに「15」発売時の価格に据え置いた。買い控えを防ぐ狙いがありそうだ。
スマホ業界に詳しいMM総研の横田英明副所長は「AI対応で後手に回っている印象を払拭(ふっしょく)するため、アップルは米国以外でも生成AI機能の導入を急ぐ必要がある」と話す。
