“AIによる飲食店電話予約代行サービス”に困惑 「予約は受け付けていない」とSNSなどに投稿の店相次ぐ「反応がないというのが1番いけません」

“AIによる飲食店電話予約代行サービス”に困惑 「予約は受け付けていない」とSNSなどに投稿の店相次ぐ「反応がないというのが1番いけません」

いま、私たちの暮らしの中に人工知能=AIが浸透してきていますが、飲食店の予約もAIが電話をかけて代行してくれる時代になっています。

私たち消費者にとっては便利なサービスですが、その一方で、頭を悩ませている飲食店もあるようです。実態を調査しました。

■電話をかけて予約するのが面倒だと思う人は少なくない

インターネットで手軽に飲食店の予約ができる時代。

電話とネットどちらで予約をしているか街の人に聞いてみると…

【電話予約派】

(19歳男性)

「電話を使うことが多い」

(40代)

「電話の方が多い。直接店の人にいろいろ質問ができるから」

一方、ネット予約派は…

【ネット予約派】

(18歳女性)

「すぐにぱっとできるから。電話は待たされちゃったりとかがあるので」

(19歳女性)

「電話嫌いだから」

(23歳男性)

「(店の人に)気を遣わなくていいので楽」

(70代)

「時間があるときに調べられるから、空いた時間とか」

電話をかけて予約するのが面倒だと思う人は少なくないようだ。

■予約対応の効率化でサービスの質の向上が期待

こうした中、画期的なサービスが登場している。飲食店の電話予約をAIが代行する「オートリザーブ」だ。

「オートリザーブ」では、予約したい客がアプリやサイトから店を選択し、日時や人数などの情報を入力。

すると、AIが店の営業時間になったら自動で電話し、つながるまで架電して予約を代行してくれるというもので、これにより、電話での予約しか対応していない店でも、ネットで予約ができるようになる。

(「The TERRACE」を運営・KIRISHIMARANCH 三島尚毅マネージャー)

「お電話ありがとうございます。The TERRACEです」

霧島和牛を使った料理を提供する宮崎市のレストラン。

予約は電話やネットで受け付けているが、ほとんどが電話での予約だという。

(「The TERRACE」を運営・KIRISHIMARANCH 三島尚毅マネージャー)

「電話、電話、電話と、圧倒的に電話がうちの予約の大半を占めているかなと思います。なので、『オートリザーブ』のサービスは検討しようかなと思っている」

三島マネージャーは、「オートリザーブ」を導入することで、予約対応の効率化が図られ、その分、サービスの質の向上が期待できると話す。

(「The TERRACE」を運営・KIRISHIMARANCH 三島尚毅マネージャー)

「うちとしても予約管理がしやすくなるので、そういったところはすごくメリットを感じる。食材がすごく高騰している中で、効率よく回すことで提供価格を変えずにお客様に、逆に安価でいい商品を提供できるようにしていきたい」

■「『オートリザーブ』からの予約は受け付けていない」との投稿多く

海外も含め150万店舗以上に予約ができる「オートリザーブ」。しかし、ある問題も…

(垣内沙耶記者)

「SNSで『オートリザーブ』と検索すると、『オートリザーブ』からの予約は受け付けていないと発信する飲食店の投稿が多く目立ちます」

ホームページやSNSで、「『オートリザーブ』からの予約は受け付けていない」と呼びかける投稿が、宮崎県内の飲食店やホテルからも相次いでいる。

なぜ、こんな投稿があふれているのか?

■店側が知らない間に予約を受け付けているということも

こちらは、読売ジャイアンツの選手たちにも愛されるとんかつの有名店。

予約は電話のみで受け付けていて、去年9月から、「オートリザーブ」からの予約の電話がかかってくるようになったとオーナーの根井さんは話す。

(とんかつ志乃 根井啓輔オーナー)

「最初は、私が受けたときは、わからなかったから、『何?この予約の仕方は?』というばかり」

「オートリザーブ」は、実は、ネットに公開されている情報などをもとに店舗のページを作成。

このため、店側が知らない間に予約を受け付けているということもあり、突然のAIからの電話に困惑する店も少なくない。

(とんかつ志乃 根井啓輔オーナー)

「これ、取りますよね。そうしたらAIなんですよ。AIの声だから、『これオートリザーブだ』って。ガチャンと切るんですよ。また、かかってくる。そういう状況だった」

■いらいらしますよ。忙しいとき。断ったら、また1時間後に

実際、どんな電話がかかってくるのか、店で試させてもらった。

(長友幸生記者)

「では、今から実際に私のスマートフォンで『オートリザーブ』を使って、こちらのお店に予約をしていみたいと思います」

予約完了からまもなく、店の電話が鳴った。

(「オートリザーブ」の音声)

「予約可否の件でお電話しています。オートリザーブです。とんかつ志乃への予約電話を代行しています。希望日時をお伝えします。準備ができましたら『1』を押してください。今、忙しい場合は『9』を押して下さい」

(とんかつ志乃 根井啓輔オーナー)

「いらいらしますよ。忙しいとき。断ったら、また1時間後にかかって来たりする」

■反応がないというのが1番いけませんよね

また、店では体調なども考えて予約を1週間先までしか受け付けていないが、「オートリザーブ」は、数か月先の予約まで受け付けてしまうこともあり、とんかつ志乃では「オートリザーブ」の予約は一切受け付けないとSNSに投稿した。

(とんかつ志乃 根井啓輔オーナー)

「反応がないというのが1番いけませんよね。話ができると思って、受付でもなんでもそういう対応するがどうしようもない。これは対応に非常に困ります」

取材班は、店が無断でサイトに掲載されていることや、困惑している店があることについて東京にある運営会社に取材を申し込んだが、30日までの2週間の間に返答はなかった。

■店側との相互理解が深まれば 県内の飲食業界を盛り上げるチャンスにも

自身も「オートリザーブ」を利用したことがあると話すマーケティングの専門家は、今後、運営会社がサービスを改善させていくことに期待したいとしたうえで、店側との相互理解が深まれば、県内の飲食業界を盛り上げるチャンスになり得ると話す。

(宮崎大学地域資源創成学部 土屋 有 准教授)

「宮崎が、もしも経済だとか、観光・飲食っていうところでより一層活性化しようと思ったら、チャンスだと捉えて、どんどんどんどんポジティブに働きかけてやっていく。あるいは、ここに行政とか絡んで支援していったりすると、もっとハッピーになると思うし、うまくそういうモデル、AIだとか、多くの方が来てくれる技術の革新というのはポジティブに捉えた方が本当はいいだろうなと思います」

便利さの一方、十分な理解が進んでいない予約代行のサービス。店側の声も受け止めたいち早い対応が待たれる。

(スタジオ)

店舗側の意向に係わらず、このようなサービスに組み込まれているというのは、問題に感じます。

店舗側の主張に対しては、真摯に向き合うことは大切だと思います。

運営会社の改善は求められるのですが、マーケティングが専門の宮崎大学、土屋准教授は「『オートリザーブ』は多言語対応しているので、インバウンド獲得につながる可能性もある」としています

店側とのトラブルをなくして、有効活用されることに期待したいものです。

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