偽造マイナカードで勝手に機種変更 スマホ乗っ取り…225万円ロレックス買われる被害も

偽造マイナカードで勝手に機種変更 スマホ乗っ取り…225万円ロレックス買われる被害も

 偽造されたマイナンバーカードを使って、携帯電話を勝手に機種変更され、決済サービスを使用されたと訴えている被害者を取材しました。いずれも「政治家」が狙われました。

■マイナカード偽造 スマホ乗っ取り詐欺

 突然、つながらなくなったスマートフォン。携帯ショップに持ち込み相談したところ…。

東京都 立憲民主党

風間ゆたか都議会議員

「『携帯電話を乗っ取られたようです』と」

大阪府八尾市 自民党

松田憲幸市議会議員

「『機種変更していますよ』と。全く意味が分からなくって」

 手口は、マイナンバーカードの偽造。新手のスマホ乗っ取り詐欺が広がり始めています。

■スマホひも付くクレカ使われ「10万円被害」

 1人目の被害者は、東京都の風間都議です。

風間都議

「(Q.どれくらいの金額の被害が?)合計、10万4390円の被害額」

 先月の中頃、突然スマホの電波が入らなくなり、通話ができなくなったといいます。

 確認したところ、名古屋の携帯ショップに現れた男が、本人確認用に風間都議名義の偽造マイナンバーカードを見せ、機種変更したうえで、スマホを乗っ取ったことが分かりました。

風間都議

「完全に偽造。やられたなと」

 さらに、スマホにひも付けられていた風間都議のクレジットカードが使われ、10万円を超える被害に遭ったというのです。

 本人確認に使われるマイナンバーカードには、ICチップも付いていますが…。

風間都議

「(携帯ショップの説明では)マイナカードを目視で確認するのみ。(本来は)ICチップで本人確認できるが、ショップには(読み取り機を)置いていないということでした」

 左は風間都議本人の署名、右が偽造マイナンバーカードで本人になりすました男の署名です。筆跡も違いますが、偽物は風間の「間」という字が「門」になっています。ずさんな犯行ですが、本人確認をすり抜けてしまいました。

■225万円ロレックス買われる…市議が被害

 さらに高額な被害を訴える人もいます。

松田市議

「225万円のロレックスは、ショッピングローンを組まれた」

 大阪府八尾市の松田市議も何者かにマイナンバーカードを偽造され、スマホを乗っ取られました。気付いた時には、キャッシュレス決済で17万円以上が使われていました。

 さらに、およそ225万円のロレックスをローンで購入されていました。

松田市議

「(ショップの説明では)マイナカードは目視で終わり。写真は当事者だと思う。僕はホームページに生年月日も携帯電話も住所も全部載せていた。仕事上、仕方ないと思っていたが、このパターンは考えられなかった」

 議員として公表している個人情報が、偽造に悪用されたとみられます。

■“携帯使えない”は危険信号?送金被害も

 議員に限らず、個人情報の管理は慎重にすべきだと、専門家は指摘します。

インターネット犯罪に詳しい

神戸大学大学院

森井昌克名誉教授

「SNSで個人情報を漏らしてしまう人もいる。非常に注意すべきです。個人情報を利用して、身分証明書を偽造される」

 スマホに異変があれば、すぐに携帯ショップに駆け込むべきだといいます。

森井名誉教授

「ある日突然、携帯電話が使えなくなって、アンテナが立っていない場合には、すぐに詐欺を疑うべきです。詐欺師は乗っ取ってしまうと、1時間も30分もしないうちに、すぐに送金・買い物をしてしまう。一日も待てば大きな被害になる」

 今回取材した2人の議員の被害について、ソフトバンクは「現状の対策でも実際にお客様の詐欺被害が発生していることから、最新の詐欺の手口に対応した強化対策を順次導入していきます」と説明しています。

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