Xで“1秒動画”の投稿相次ぐ 「インプレッション稼ぎに有効」との声 しかし真偽は不明

Xで“1秒動画”の投稿相次ぐ 「インプレッション稼ぎに有効」との声 しかし真偽は不明

 X上にて、再生時間が1秒しかない動画の投稿が相次いでいる。普通の動画に加えて、“1秒動画”を添付する投稿形式が頻繁に見られており、一部のユーザーからは「インプレッション(閲覧数)稼ぎに有効」と指摘する声も見られている。一方、タイムラインが見にくくなるなどの理由から1秒動画に対して嫌悪感を覚えるユーザーもいるようだ。

 1秒動画がはやり出したのは4月初旬ごろから。インプレッションを稼いで収益を得るためにbotでの投稿や無断転載などを繰り返すユーザー(通称インプレゾンビ)が発端になったと思われる。

 1秒動画の狙いについて、一部のユーザーからは「Xのおすすめ欄の仕組みを利用しているのでは」と指摘がある。Xでは“動画を冒頭数十秒まで再生したユーザーの比率”である「視聴継続率」が高いほど、おすすめ欄に載りやすいといわれている。尺が短い動画ほど視聴継続率は稼ぎやすくなるため「1秒動画はこれを稼ぐ目的で投稿されているのではないか」と推測する声が上がっている。

 このような投稿を見てか、インプレゾンビ以外のユーザーからも1秒動画の投稿が相次いでおり、そのことも流行を後押しする要因になっているようだ。一方、1秒動画の投稿がインプレッション稼ぎに有効であるかについて、米X社などからの正式な説明は確認できず、情報の出どころは不明。その真偽は分かっていない。

 1秒動画が勝手に再生されることに煩わしさを覚えている場合、Xの設定欄から自動再生機能をオフにできる。三点リーダーアイコン→「設定とプライバシー」→「アクセシビリティ、表示、言語」→「アクセシビリティ」と進めていけば、動画の自動再生を管理する項目にアクセスできる。

X席巻「1秒動画」、インプレ向上に効果はあるか フォロワー数34万人超のアカウントで検証

 X(旧Twitter)で、再生時間が1秒しかない動画の投稿がはやっている。普通の動画に加えて“1秒動画”を添付することで動画の視聴完了率を上げ、おすすめ欄に表示されやすくし、インプレッション数を増やすことで、収益化を有利にする──というものだ。ただし、その根拠は臆測でしかなく、本当に効果があるのかは不明だった。

 そこで、ITmedia NEWSの公式Xアカウントで実際に1秒動画を投稿。1秒動画を添えないものと比較し、インプレッション向上効果が本当にあるか検証した。結論から言うと、今回の検証では、インプレッションは本当に向上した。

ITmedia NEWSの公式アカウントで検証

 ITmedia NEWSの公式アカウントで投稿したのは、記者が4月5日に掲載した記事「実況者向け『ゲーミングマンション』内見してみた 防音・家賃はどんな感じ?【動画あり】」の取材動画。8日午前11時ごろに通常の動画を、同日午後3時に1秒動画のバージョンを投稿した。

 4月10日に、48時間後のインプレッション数を確認したところ、8日午前11時に投稿した通常版が約1万6000回、同午後3時に投稿した1秒動画版は約3万2000回だった。同じ内容にもかかわらず、1秒動画バージョンの方が倍近いインプレッション数になることが分かった。各投稿のアナリティクスは以下の画像の通りだ。

 各投稿にはリプライで別のポストも関連付けていたので、そのインプレッション数も調べた。通常版にリプライしたポストは約9700インプレッションにとどまったのに対し、1秒動画版は約1万3000インプレッションに上った。ただし、リプライしたポストの内容はそれぞれ異なっていたので、投稿の中身が影響した可能性もある。

 今回の結果を見るに、1秒動画はインプレッション向上に一定の効果がありそうだ。ただ、突然の仕様変更が相次ぐXなので、ずっと使えるテクニックではない可能性もある。それに、Xユーザーからは「投稿が見にくくなる」と1秒動画を嫌う声も見られる。目先の数字は追えるかもしれないが、長期的に数字を稼げる手かどうかは、何とも言えない。

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