台湾で震度6強 脱出の2秒後…ビル1階崩壊 「逃げろ」山崩れから車脱出の映像も

台湾で震度6強 脱出の2秒後…ビル1階崩壊 「逃げろ」山崩れから車脱出の映像も

 地震発生から12時間。道路の崩落現場では、深夜まで復旧作業が続けられていました。

 駐車場が陥没して落ちてしまった車が、クレーンでつり上げられています。アスファルトを剥がす作業が行われています。水道管の復旧作業だと思われます。

現地の人

「こんなひどい大地震を経験するのは初めて。水道管が切れてしまったので、それを直さないと。ここら辺のみんなが使える水がなくなります」

■山崩れ、落石…地震発生直後の様子

 被災地では、緊迫した状況が今も続いています。

 現地時間の3日午前7時58分。まさに地震発生直後の様子です。車の進行方向が、瞬く間に土煙で覆われると、画面中央の反対方向から1台の車がやってきました。煙に追われながら、間一髪で逃げてきます。

 地震発生直後、別の場所では何かを察知し、バックする車。すると、落石がありました。さらに、大きな岩が前方の車を直撃。その後も、次々と落石の恐怖に見舞われました。

 観光の目玉でもある“急峻(きゅうしゅん)な山”。その形を変えるほどの大規模な崖崩れが起きました。

 大量の土砂が雪崩のように崩れています。線路には、落石。道には岩が散乱し、通行することはできません。そして、道路が完全に崩落してしまった場所もあります。

■震源地から約100キロ離れた台北市でも…

 震源地からおよそ100キロほど離れた台北市。市内のオフィスでは、部屋が左右に揺れて、照明が不気味な音を立てています。

 電車内は騒然としていました。立っている女性は両手で手すりをつかんで、座り込んでしまっています。電車は緊急停止。脱線事故も起きました。

 煙突は大きく崩れ落ちました。橋の上では、バイクも車も走ることができないほど、アスファルトが波打っているのが分かります。

 ホテルの屋上にあるプールからは、大量の水があふれました。

ホテル広報

「プールは5階にあって、水はいっぱい入れてあったので、テレビで見たような状況になりました。水がこんなに激しく漏れたのが意外でした」

 新北市でも、2017年に建設された、23階建ての高層マンションの屋上のプールから水がこぼれだし、滝のような光景が広がっていました。

■最後の人が出た2秒後…建物が押しつぶされる

 台湾東部沿岸を震源とする、マグニチュード7.7の地震。震源に近い花蓮では、これまでに9人が死亡するなど、甚大な被害が出ています。

 1階部分は大きくつぶれ、ビルは傾いてしまっています。ひさしの下には、がれきと数台のオートバイもあります。

 この1階部分は午前6時から営業している“朝ごはんの店”です。当時も複数の客がいたとみられます。

 地震が発生した当時の映像です。激しく揺れるなか、朝ごはんの店から、客とみられる十数人が外に逃げてきます。最後の人が出てきたわずか2秒後、1階部分は押しつぶされました。

 建物の中に取り残された人もいましたが、何とか逃げることができて、けが人はいなかったということです。

 そこから、およそ250メートルの地点でも緊迫の瞬間が。画面奥から多くの人が走って逃げてきた、その直後でした。左のビルが激しく横揺れした直後に倒壊。パニック状態で転んでしまい、歩くこともままならないなか、必死に逃げていました。

 隣接しているホテルの防犯カメラには、倒壊の衝撃で視界がなくなる様子も映っていました。

 崩れたビルは9階建てのアパートで、次々と住民が救出されていきます。

救助された女性

「全部が倒れてきて何もできなかった」

ビルの内部では、消防隊員が斜めになった床を歩いて救助にあたりました。

消防隊員

「階段の付近にいるはず」

「それともエレベーター?」

「地震の時、エレベーターに乗らないだろう。あんなに揺れたんだ」

■レストラン営む日本人「横揺れもかなりひどくて長い」

余震も続くなか、懸命な救助活動が続けられました。

日本人男性

「やばい、また来た。出ろ出ろ!出ろ!こっちこっち、駐車場」

 花蓮でレストランを営む日本人男性は「過去最大の揺れを感じた」と話します。

花蓮日本人会 幹事 溝渕剛さん

「僕、花蓮に来て26年になりますけど、史上一番大きいのが来たなと思わすぐらいの大きさでしたね。横揺れもかなりひどくて長いなという印象でした。余震がかなり頻繁に10分に何回起きたかなという感じ」

現地メディア

「ただいま地震が発生しました。立っていられない状態です。天井も激しく揺れているため、いろいろ落ちてきました」

 現地メディアが“25年ぶりの強い揺れ”と報じた地震。その被害は台湾全土に広がりました。

 地震発生からまもなく24時間。台湾当局の発表によると、3日午後10時までに、少なくとも9人が死亡し、1011人がけがをしています。また、土砂崩れなどの影響で143人が孤立状態になっています。

 余震も頻繁に起きていて、現地メディアによりますと、現地時間午後10時45分までに震度3以上の余震が120回近く起きているということです。

台湾で震度6強 脱出の2秒後…ビル1階崩壊 「逃げろ」山崩れから車脱出の映像も【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2024年4月4日)

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