動画拡散「何もできなかった」 逮捕直前に少年を取材 繰り返される飲食店の迷惑動画炎上

動画拡散「何もできなかった」 逮捕直前に少年を取材 繰り返される飲食店の迷惑動画炎上

北海道釧路市のラーメン店「山岡家釧路町店」で迷惑動画を撮影し拡散させたとして、20歳の男と16歳の少年が2月3日、5日と相次いで逮捕されました。

警察によりますと1月4日午前5時10分頃、外川涼翔容疑者が水の入った容器をなめる様な仕草をして、その姿を少年が撮影しSNSに投稿した威力業務妨害の疑いが持たれています。

動画からは迷惑行為とともに「だまれ」「お前がな」などと外川容疑者ら複数の男性の声が聞こえました。

動画は撮影された当日から拡散され、またたく間に炎上したといいます。

ラーメン店ではすべての席の水の容器と調味料の容器を交換・消毒する対応に追われました。

動画はなぜ撮影され拡散、炎上したのかー

STVは逮捕直前の5日夜、動画を撮影したという少年に電話で話を聞くことができました。

「STVの記者ですが事件の話を聞いてもいいですか?」と尋ねると、返ってきたのは「大丈夫です」という落ち着いた声。

おとなしそうな普通の少年に感じました。

(記者)「何歳ですか?」

(少年)「16歳です」

(記者)「高校生?」

(少年)「内装の仕事をしています」

(記者)「事件の時、店で何を?」

(少年)「(動画を)撮影しました」

約30分にわたってて少年に取材した内容です。

●知り合った経緯

外川容疑者と知り合ったのは2023年の9月か10月ごろ。これまでに20回以上会った。

●事件までの経緯

外川容疑者が連れて来た男性と3人で1月3日夜から釧路市内で飲食。

その流れで翌日早朝に山岡家釧路町店に移動。

ラーメンを注文した後に迷惑動画を撮影したといいます。

(記者)「撮影を始めたのはなぜ?」

(少年)「撮影したことも覚えていないです」

(記者)「投稿したのはいつ?」

(少年)「投稿したことも覚えていないです」

●動画の拡散

(記者)「動画の拡散を知ったのは?」

(少年)「その日の午前中に知人から、動画が拡散され炎上していると知らされました。(確認すると)自分のフォロワーだけが見られるSNSに、店で投稿していると気付きました」

(記者)「どう思いましたか?」

(少年)「同じ様な事件を知っていたのでまずいと思いました」

(記者)「動画自体が良くないという認識は?」

(少年)「ありました」

(記者)「その後どうしましたか?」

(少年)「自分の投稿を消しました。でもすでに(不特定多数の)別のSNSに拡散されていました」

(記者)「最初に拡散した人に接触は?」

(少年)「誰かわからず何もできなかったです」

一方で、外川容疑者はフタをなめるような仕草について、知人に「容器のフタを落とし、ついたゴミを飛ばすため息を吹きかけた。なめていない。大丈夫」と話していました。

しかしその後、通っていた専門学校を退学になり、落ち込んで泣いていたといいます。

少年によると、拡散後に2人は会い、少年が「申し訳ない」と謝罪。

外川容疑者は「気にするな」と答えたといいます。

しかし、少年は店への謝罪はしていないとみられ、記者が「警察で説明する意思はありますか?」と尋ねると「それは考えていない」と話していました。

その約1時間後、警察に任意同行を求められ逮捕された少年。

「SNSにアップしたが、なぜ撮影したか、なぜアップしたかは覚えていない」と容疑を認め、取材に対する話と同様の供述をしているといいます。

外川容疑者も「フタなめていない」と話していますが5日、身柄を検察庁に送られました。

今後、警察と検察が事件の真相を捜査します。

あまりにも大きな代償を払う結果となった2人。

繰り返される迷惑動画の拡散を防ぐには、手軽で便利なSNSの怖さを社会がどう伝えるかが課題です。

「ラーメン山岡家」での迷惑行為、撮影した16歳の少年を逮捕 SNSに投稿し店の業務を妨害した疑い「なぜアップしたのか覚えていない」

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