薬不足で「毎日綱渡り」 窮状訴える薬局 国の増産要請後も変わらず

薬不足で「毎日綱渡り」 窮状訴える薬局 国の増産要請後も変わらず

 せき止め薬や、たんを切る「去痰(きょたん)薬」の供給不足を受け、国が製薬企業に増産を要請してから3カ月が経った。厚生労働省によると、供給量は昨年9月時点から1割以上増えたというが、薬不足は解消されたのだろうか。

 東京都薬剤師会の会長で、江東区で調剤薬局を営む高橋正夫さん(64)は、せき止め薬や去痰薬を入れるケースがほぼ空になっているのを見てため息をついた。「全然足りない」

 せき止め薬は10種類ほどあるが、薬局に在庫があるのは1~2種類、去痰薬も4種類ほどのうち1種類しかない。のどの炎症を抑える薬や抗生剤も足りない。

 「最近は在庫ばかり気にしている。卸(業者)に連絡しても『午前中には入らないけど、午後には何とかする』という状態。毎日が綱渡り」と話す。

 処方された薬がなければ、医師に連絡し、在庫のある別の薬に処方の変更をお願いする。副作用が強い薬しかなく、医師が処方自体をやめることもある。

 在庫が足りず、処方された日数分を渡せないときは、入荷後に高橋さんが自ら患者のもとに届ける。「『来てください』とは、さすがに言えない」

 卸業者から届く薬もどのメーカーの薬が入荷するかわからず、「毎週のようにメーカーが違う」。薬が変わることを不安に思う患者もいて、「前と同じ薬がいいから待つ」「他(の薬局)に行く」と言われることもある。

 高橋さんによると、都薬剤師会の会員からも同じような窮状を訴える声が届いている。薬局の規模にかかわらず、「どこも似たり寄ったりの状況」という。

 薬の供給が不安定になり始めたのは3年ほど前、不祥事が相次いだ「ジェネリック(後発薬)」メーカーへの行政処分が出たころからだった。昨年5月、新型コロナウイルスが感染症法上の5類に移行してから、不足はさらに深刻化したという。

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