裏金問題で「パソコン破壊」がトレンド入り ドライバーで壊せる?

裏金問題で「パソコン破壊」がトレンド入り ドライバーで壊せる?

自民党派閥の政治資金パーティーを巡る事件で26日、政治資金規正法違反で起訴された池田佳隆衆院議員=比例東海、自民を除名=の事務所のパソコンがドライバーのようなもので壊されていた疑いがあることが報道され、X(ツイッター)では「パソコン破壊」「ドライバー池田」が一時トレンド入りした。

 そもそもドライバーなどの工具を使い、パソコン内部の記録媒体を自力で破壊することは可能なのか。専門業者に聞いた。

 「一般の方がハードディスクドライブ(HDD)を壊すのは大変です」。家電大手ビックカメラの子会社で、パソコンの買い取りやデータ消去などをしているソフマップ(東京都)のITADセンター、原田聡さん(54)はそう話す。

 同社は企業、官公庁などを対象に、パソコン更新時に内部のデータを専用のソフトウェアで消去したり、記録媒体であるHDDを物理的に破壊したりして情報流出を防ぐサービスを提供している。

 一般的なのは専用の機械によってHDDに4カ所の穴を開ける方法だ。HDDは内部にある「プラッター」と呼ばれるガラスやアルミ製の円盤が回転し、データを読み取る仕組みだ。プラッターを破壊すればデータが読み込めなくなるという。

 ネット上では一般ユーザー向けに、電動ドリルなどでHDDの四隅などにカバーごと穴を開ける方法や、カバー側面の隙間(すきま)からドライバーなどをねじ込み、内部のプラッターを傷つける方法などが紹介されている。

 だが、実際にはそう簡単ではないと原田さんは言う。「HDDは厚みや構造がメーカーや年式により異なる。カバーのネジを外せるタイプもあるし、外せないタイプもある」。また、外側から電動ドリルなどで穴を開けようとしてもカバーは金属製で硬い上、「うまく固定しないと穴を開けるのは難しい」と解説する。

 かなりの力技になる上、工具によるけがや、鉄やガラスなどの粉じんを吸い込むリスクもあるという。

 原田さんは「経費節減のため自力でやろうとしたお客様が1、2個やって限界を感じ、こちらに持ち込まれる場合もあります」と付け加えた。

 一方、パソコンの内部記録媒体は2020年前後から、HDDからSSD(ソリッドステートドライブ)と呼ばれる方式に置き換わってきているという。

 円盤内蔵のHDDと違い、SSDは小型の内部チップにデータを保存する仕組みで、数カ所穴を開けるだけでは小さなチップを破壊しきれない可能性がある。確実にデータを使えなくするため、同社ではSSDの破壊には大型のシュレッダーなどを用いているという。

 原田さんは「最近の薄型パソコンはネジがどこにあるのかがわかりづらく、記録媒体が取り出せない場合もある。自力での破壊はなかなか厳しいのでは」と話していた。

「議員辞職を」 ドライバーでパソコン破壊、池田議員の地元絶句

 「さっさと議員辞職すべきだ」――。自民党派閥の政治資金パーティーを巡る事件で、政治資金規正法違反で起訴された衆院議員の池田佳隆被告(57)=比例東海、自民を除名。事務所のパソコンがドライバーなどの工具で壊されていたとも報道され、地元の有権者は「そこまでするのか」と絶句していた。

 名古屋市緑区の無職の女性(75)は起訴の一報を聞き、「潔く議員を辞めるべきだ。(被告の)給与を、大変な思いをしている能登半島地震の被災者に使っては」と憤った。

 緑区に職場があるというパート従業員の女性(62)も「会社員だったらすぐに解雇されるのに、(有罪が確定するまで)議員であり続けられる仕組み自体がおかしい」と吐き捨てるように言った。

 有権者は強い不満を示しており、自民党愛知県連のある幹部は「このまま議員を辞めなければ、『給料泥棒』と批判が高まるばかりだ」と頭を抱える。

 さらに、東京地検特捜部が昨年12月に地元事務所を家宅捜索した際、事務所のパソコンが破壊されていた疑いも浮上。天白区の無職女性(73)は「そこまでするのかと信じられない。ひどすぎる」とあきれ顔だった。

 前回の選挙で池田被告に投票したという男性(67)は「証拠隠滅としか思えない。近所に張ってある(被告の)ポスターが汚らわしく見える」と肩を落とした。

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