トランプ氏に123億円支払い命じる評決-作家に対する名誉毀損

トランプ氏に123億円支払い命じる評決-作家に対する名誉毀損

トランプ前米大統領に性的暴行を加えられ、その後の言動によって名誉を毀損(きそん)されたとして、作家ジーン・キャロル氏が起こした裁判で、陪審団は26日、トランプ氏に8330万ドル(約123億4000万円)の支払いを命じる評決を下した。ホワイトハウス復帰を目指すトランプ氏の過去の行為を容赦なく非難する判断となった。

ニューヨーク・マンハッタンの連邦地裁での裁判は2週間に及び、男性7人、女性2人から成る陪審団はトランプ氏とキャロル氏を含む複数の人の証言を聞いた後、およそ3時間にわたって評議を続け、評決に至った。

雑誌エルの元コラムニストであるキャロル氏は、トランプ氏が性的暴行を否定したことで名誉を大きく傷つけられ、トランプ氏の支持者からのオンラインでの攻撃や脅迫で命を危険にさらされたと証言した。

支払いの内訳は名誉毀損に対する補償的損害賠償が1830万ドル、トランプ氏の言動に対する懲罰的賠償が6500万ドル。

評決が下った時、トランプ氏は法廷にいなかった。評決が明らかになった後、トランプ氏はソーシャルメディアへの投稿で「全くばかげた」決定だとし、控訴すると表明した。

トランプ氏が突然退出、怒る判事-作家に対する名誉毀損訴訟の一幕

今回の陪審評決はトランプ氏にとって新たな痛手となる。同氏は23日に行われたニューハンプシャー州の共和党予備選で勝利し、大統領候補の指名獲得に前進したが、過去の女性への仕打ちを巡る疑惑があらためて注目されている。この他にも4件の刑事訴訟や、資産評価を巡ってニューヨーク州が起こした民事訴訟などにも直面している。

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