石川・志賀町長「食料が常に枯渇」、物資輸送本格化も十分に行き渡らず…依然174人が孤立状態
石川県能登地方で最大震度7を観測した地震で、土砂崩れなどで寸断された道路の一部で復旧作業が進み、同県内では5日から救援物資の輸送が本格化し始めた。ただ、物資が届く地域は道路状況によってばらつきがあり、更なる支援が必要とされている。孤立集落の解消も進み、孤立状態にあるのは少なくとも174人となった。同県によると、県内の地震による死者は94人、安否不明者は222人となった。
石川県内では4日、県中心部から半島先端側の輪島市、珠洲(すず)市へつながる道路の応急復旧作業が終わり、大型車が通行可能となった。
5日午前8時時点で5市町33集落で少なくとも846人が孤立していたが、同日午後3時時点で4市町の23地区の少なくとも174人まで減少。ただ、14地区が孤立する輪島市では人数がいまだ把握できていない。
孤立状態の解消が進み、被災地には県内外からの支援物資が届き始めたものの、避難者にはまだ十分には行き渡っていない。
5日にあった県の災害対策本部員会議で、志賀町の稲岡健太郎町長は「食料が常に枯渇状態。現在の供給量の3倍が必要」と訴えた。集積拠点に集められた物資を、避難所や孤立地域に届けるまでの人手や輸送路の確保も課題で、自衛隊が集積拠点から孤立集落への輸送を担う地域もあった。
国土交通省は道路復旧とともに海上輸送も進めており、輪島港(輪島市)、飯田港(珠洲市)で船が接岸できることを確認。海上保安庁の巡視船が両港などに飲料水や毛布などを輸送しているほか、同省の輸送船も5日、七尾港(七尾市)へおむつや飲料水を届けた。今後、生活用水150トンを輪島港へ運ぶ予定だ。
被災地では、6日から天候が崩れる見込み。気象庁によると、6日は警報級の大雨が降り、7日から8日にかけては寒さが厳しくなり、雪が降る見通し。同庁は土砂災害などに注意するよう呼びかけている。
物資の搬送がさらに困難となるため、県は孤立した住民をヘリで避難させるよう自衛隊に要請した。
石川県によると、5日午後2時現在、死者は94人。輪島市で55人、珠洲市で23人、穴水町で6人、七尾市で5人、志賀町と能登町で各2人、羽咋(はくい)市で1人。
行方不明者は珠洲市の1人。連絡が取れない「安否不明者」は計222人で、内訳は輪島市で121人、珠洲市で82人、能登町で13人、穴水町で6人。
避難所は372か所に設置され、3万2616人が身を寄せている。
