石川県内の通信障害続く 他の被災地では復旧 能登半島地震
能登地方を震源とする地震による通信障害は、被災地のうち石川県を除き復旧した。石川県内では、携帯電話やインターネット、固定電話が利用できないか、つながりにくくなる障害が続いている。
総務省の4日正午時点のまとめによると、NTTドコモとKDDI(au)、ソフトバンクは、石川県の七尾市、輪島市、珠洲市、志賀町、穴水町、能登町の6市町、楽天モバイルは七尾市、輪島市、珠洲市、宝達志水町、穴水町、能登町の6市町のそれぞれ一部地域で通信障害が出ている。
松本剛明総務相は4日午前の記者会見で、災害対応拠点となるため優先的に復旧作業を進めている市役所や町役場があるエリアについて「3日夜までに全ての携帯電話事業者において復旧した」と述べたが、4日午後に入ってから珠洲市で稼働していた楽天モバイルの基地局が再度ダウンした。同社によると、現地の交通事情が厳しく、復旧作業が難航しているという。
KDDIも七尾市について、4日午前9時までに復旧したと公表したものの、午後になって再度障害が発生するなど、石川県内の通信障害が続いている。
一方、NTT西日本が提供する固定電話やインターネットなどの通信サービスは輪島市と珠洲市の一部で停止状態が続いている。非常用電力の枯渇が原因で、5日午前7時までに穴水町や能登町まで障害エリアが広がる恐れもある。
いずれも被災地の停電や伝送路の故障が原因で、復旧のめどは立っておらず、携帯各社は、無料で使用できる公衆無線LANサービス「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」の利用を呼び掛けている。