おせち料理の「食べ順」 正月太りを回避する理想的な食べ方とは 栄養士が解説
お正月を祝うおせち料理。和食なのでヘルシーな印象がありますが、料理によっては味つけが濃く、食べすぎると糖質や塩分過多になり、むくみなどの原因になるようです。おいしく食べつつも、できるだけ体重増加は避けたいところ。そこで、栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに、食べる順番など正月太りを回避するために工夫できることを伺いました。
食べすぎると糖質や塩分過多に
おせち料理はもともと、お正月の三が日に料理をしなくて良いように保存食として作られたものです。そのため、味つけの濃いものが多くあり、食べすぎると糖質や塩分のとりすぎに。とくに塩分をたくさん摂取すると、塩分濃度を調節するために体内に水分を保持してむくみやすくなり、正月太りの原因となります。
現代はおせち料理を購入するケースが多く、和食に限らず多種多様なものがあります。また、地域や各家庭で特色もあるでしょう。おせち料理をひとくくりにするのは難しくなっていますが、伝統的なおせち料理でいえば「祝い肴」「口取り」「酢の物」「焼き物」「煮物」が基本です。
「祝い肴」とは、祝いの膳に用いる酒の肴のこと。一般的に関東では数の子、田作り、黒豆を指し、関西では田作りがたたきごぼうに替わります。「口取り」とは、きんとんや伊達巻きといった甘い味つけのものを中心に、紅白かまぼこなど酒の肴になる料理のことです。
血糖値の上昇をゆるやかにする、おせちの「食べる順番」は?
おいしく食べつつも体重増加を避けたいときには、これらの料理を「食べる順番」に気をつけてみるのも工夫のひとつになるでしょう。近年、食後の血糖値の上昇をゆるやかにすることが太りにくい体づくりにつながると期待されています。つまり、血糖値の上昇をゆるやかにするようなものから食べていくことが大切です。
そのためには、おせち料理を好きなものからではなく、酢の物の紅白なますや和え物、煮物などの野菜から、とくにゴボウなど食物繊維が多いものを最初に食べると良いでしょう。
次に、たんぱく質を多く含む焼き物の魚、エビ、肉などを食べます。「祝い肴」や「口取り」の数の子やかまぼこなども、最初に食べるよりは、まず野菜を食べてからのタイミングのほうが良いでしょう。
伊達巻きやきんとん、黒豆は甘い料理で糖質があるので終盤に。お餅や赤飯、ちらし寿司などの主食は最後に食べます。
「食べる順番」以外も心がけたい! 食べ方の5つの工夫とは
おせち料理は、重箱などに入った料理から好きな分を取って食べることが多いので、どのくらいの量を食べたのか把握しにくいことがあります。また、いろいろな料理が一度にたくさん並ぶので、つい早食いをしてしまいがちです。食べすぎを防ぎ、適量をおいしく食べるためには、次のような5つの工夫ポイントがあります。
○あらかじめ小皿に取り分ける
自分が食べる分量を把握しておくと、食べすぎ防止につながります。食べ始める前に、小皿に取り分けると良いでしょう。最近は1人分の重箱も売られています。
○いろいろな料理を少しずつ
好きなものだけを選んで、たくさん食べがちです。いろいろなものを少しずつ食べることで、栄養バランスの取れた食事になります。
○よく噛み、ゆっくり食べる
満腹中枢が働くまでには、食事開始から約20分かかるといわれています。よく噛んで時間をかけて食べることで満腹感が得られ、食べすぎを防ぐことも期待できるでしょう。また、早く食べるよりも、ゆっくりと食べるほうが食後の消費エネルギーが高くなるとの説もあります。
○体が温まる汁物があればベスト
体が冷えると、血行不良になって老廃物を溜め込み、むくみを悪化させるおそれもあります。温かい料理や汁物も一緒に食べると良いでしょう。
○食べすぎはほかの食事で調整も
どうしても食べすぎてしまった場合、“挽回”は可能です。次の食事では塩分や糖質に注意し、食べる量を控えるなどの調整をします。
食べ方の工夫で食べすぎに注意して、良いお正月を!
