対中政策、「維持」か「融和」か 与党・頼氏が先行、追う野党・侯氏 台湾総統選告示

対中政策、「維持」か「融和」か 与党・頼氏が先行、追う野党・侯氏 台湾総統選告示

来年1月13日に投開票される4年に1度の台湾総統選が15日、告示された。

 各候補は対中政策で舌戦を展開。現時点では、蔡英文政権の現行路線を引き継ぐ与党・民進党の頼清徳副総統(64)がわずかに先行。中国に融和姿勢を示す最大野党・国民党の侯友宜・新北市長(66)が追い上げ、第3政党・民衆党の柯文哲・前台北市長(64)は勢いに欠けている。

 台湾メディアTVBSが実施した12日時点の支持率調査結果によると、頼氏は10月下旬と比べ2ポイント増の36%で首位。侯氏は6ポイント増の32%で迫っている。一方、柯氏は7ポイント減の22%。11月に行われた侯氏との一本化協議でいったん同意しながら土壇場で白紙に戻した柯氏の対応に失望した人々が、侯氏に回った可能性がある。

 「戦争か平和かの選択だ」。侯氏は、かつて「台湾独立」を唱えていた頼氏が当選すれば、中国との関係が一層緊張すると主張。国民党の組織力をフル回転させ、8年ぶりの政権奪還を目指している。

 頼氏は12日、台湾メディアのインタビューで「誰かを選べば戦争になるというのは中国のプロパガンダだ」と侯氏を非難。有権者の動揺を抑えようと、中台の「現状維持」を訴え、防衛能力の向上や米国、日本との関係強化をアピールする。

 中国の習近平政権は、民進党を敵視しており、頼氏の当選を阻止したいのが本音だ。中国政府で台湾政策を担う国務院台湾事務弁公室の朱鳳蓮報道官は13日の記者会見で、頼氏を「台湾独立工作者」と呼び、「平和の破壊者であり戦争を引き起こす」と決め付けた。

 総統選と同時に行われる立法委員(国会議員、定数113)選も激しい争いだ。現有62議席の民進党は不祥事などで批判にさらされ、過半数の57議席獲得も難しいとみられている。頼氏が当選しても立法院(国会)で民進党が少数与党に転じる「ねじれ」の可能性が現実味を帯びている。 

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