カニについた黒い“つぶつぶ”の正体は? プロが教える目利き方法 今年狙い目のカニの種類も
クリスマスにお正月と、豪華な料理が食卓を彩るシーズンが到来。今年はカニの当たり年で、豊漁のため価格が昨シーズンの半額程度の見込みというニュースもあります。パーティーシーズンに備え、今から買うのでも遅くはありません。そこで、カニに関する正しい知識を押さえておきましょう! 福井県敦賀市にあるカニ専門店、越前かに職人 甲羅組の田辺@甲羅組店長さんに教えていただきました。
「豊漁が続くとさらに値段が安くなる可能性も十分」
――今年は豊漁とのニュースがありますが、昨年と比べて価格はどれくらい変わりそうですか?
「今年も11月6日から越前ガニの漁が解禁されており、現時点の感触ですと越前ガニ、セイコガニがともに昨年に比べて2~3割安くなっている印象です。今後も漁は続きますが、値段は需給に合わせて上下するため、このまま豊漁が続くとさらに値段が安くなる可能性も十分考えられます」
――今年、狙い目のカニは?
「とりわけメスのセイコガニです。オスに比べて小ぶりですが、『赤いダイヤ』ともいわれる濃厚な内子、プチプチ食感の外子、まったりとしたカニみそを楽しむことができます。資源保護のために、11月6日~12月31日の約2か月しか漁獲できない貴重なカニです。ただ、このまま豊漁で値段が下がる場合、今年の狙い目のカニになってくると考えられます」
黒い“つぶつぶ”がたくさんついたカニは、身がぎっしり詰まっていることが多い!
――素人でもおいしいカニを見極めるコツはありますか?
「それは、甲羅に黒い“つぶつぶ”がたくさんついているかを見ることです。黒い“つぶつぶ”の正体は、『カニビル』という寄生虫の卵。一見気持ち悪いですが、カニビルの卵がたくさんついているのは、脱皮してから長い時間が経過していることを示します」
――「脱皮してから長い時間が経過している」と、なぜ身が詰まっているのでしょうか?
「甲殻類は脱皮する際に栄養をたくさん使ううえ、筋肉などの身をいったんドロドロにします。そのため、脱皮直後の若いカニは甲羅がやわらかく、身がスカスカの状態になっています。しかし、その後の成長過程でたくさんエサを食べて、身詰まりが良いカニへと成長していくため、脱皮してから時間が経っているほうが身詰まりが良いといわれているのです」
――カニビルの卵は取り除いたほうが良いですか? 取るにはどんな方法がありますか?
「体に害はないので取り除く必要はありません。また、正直なところ、カニビルの卵の特別なはがし方というのもないのです。しかし、どうしても見た目が気になる場合は、カニの甲羅をたわしやブラシでこすって取り除くと良いでしょう。『甲羅が傷ついても良いから、とにかくきれいにしたい!』という方は、普通のたわしではなく、金属たわしを使うとよりはがしやすいと思います」
――カニビルの卵以外に、身が詰まったカニを見極めるポイントはありますか?
「カニを裏返してお腹を見たときに、カニの身の色(ピンク色)が透けて見えると、身詰まりが良いカニであることが多いです。また、実際にカニを持ってみて、見た目の割にずっしりとした重みがあることや、カニの甲羅を押してみて硬いと感じられるものは脱皮してから時間が経っている可能性が高いため、身詰まりの良いカニを選ぶポイントであるといわれています。店舗によっては、実際にカニに触れられる店舗とそうでない店舗がありますのでご注意ください」
