合コンは死語? 「ただの食事会」「真剣な出会いの場でない」…令和の出会い、主流はマッチングアプリ
最近の若者は合コンをしないらしい―。編集局でそんな話題になった時、20代の記者たちが「一度も参加したことがない」と口をそろえた。最近の若者の出会いの主流はマッチングアプリだという。もはや合コンは死語なのだろうか。現状を探った。
結婚1年以内のカップルが出会ったきっかけ 1位はマッチングアプリ。合コンは…
「かんぱーい!」。11月下旬、広島市中区の居酒屋であった男女8人の飲み会に密着した。男性側と女性側は初対面で、自己紹介する場面も。これって普通に合コンでは? そう問うと、全員から「ただの食事会ですよ」と否定された。
■若者の出会いにも押し寄せるタイパの波
参加者の1人、佐伯区の会社員男性(27)は「初対面の異性と飲んでも恋愛には発展しない」。他の7人も深くうなずく。店主の男性(48)は「びっくりするでしょう。過去に常連客を引き合わせたこともあるけど、連絡先すら交換しなかった」と苦笑いした。
この「食事会」の参加者とは別に、県内の20代の男女10人にも尋ねた。合コン経験ありは1人だけ。経験がない南区の公務員女性(25)は「そもそも真剣な出会いを求める場ではなさそう」と冷めた目で見る。
合コンは「合同コンパ」の略称。普及を目指す一般社団法人日本合コン協会(東京)によると、明治時代に「合同カンパニー」と称して旧制高校の寮に菓子を持ち寄って語り合った男子会が起源という。1970年代に大学生の出会いの場として呼び名が復活し、80年代にテレビ番組の影響などで社会人にも普及。2000年代には地域おこしと結びついた「街コン」も誕生した。
ただ、過去の盛り上がりは見る影もない。明治安田生命保険(東京)が10月に既婚の約1600人に尋ねたアンケートでは、結婚1年以内のカップルの出会いのきっかけが「合コン」は4・2%に過ぎない。一方で「マッチングアプリ」は「職場の出会い」と同率トップの25・0%だった。
なぜ合コンはここまで廃れたのか。合コン協会の田中絵音(えのん)会長は「時間的な効率を意味する『タイパ(タイムパフォーマンス』を重視する風潮が出会いにも浸透している」と指摘する。新型コロナウイルス禍で飲み会の習慣がなくなり、さらにアプリへ流れたとみる。
タイパの波は、若者の出会いにも確実に押し寄せているようだ。ただ、恋愛の楽しさは非効率性にもあるのでは。かつてドラマの定番だった恋人同士のすれ違いが、なおさら遠く思える。
