トー横でまん延……過剰摂取「オーバードーズ」の実態 “パンダ”名乗る男ら逮捕、破格で薬を無許可販売か 専門家「命の危険も」

トー横でまん延……過剰摂取「オーバードーズ」の実態 “パンダ”名乗る男ら逮捕、破格で薬を無許可販売か 専門家「命の危険も」

若者が多く集まる新宿・歌舞伎町の「トー横」で、薬を過剰摂取する「オーバードーズ」が広がっています。“パンダ”と呼ばれる男ら4人が、トー横周辺でせき止め薬を無許可で販売したとして逮捕されました。トー横に通う人たちに話を聞き、実態を探りました。

■「“パンダ”が来たら今日もらえる」

「みんなつらくなったら薬飲むみたいな。フラフラしながら歩いているのを見ています」

22日夜、東京の新宿・歌舞伎町。トー横に通う少女(10代)はこう話しました。

市販薬などの過剰摂取、いわゆるオーバードーズが、トー横ではびこっています。ドラッグストアなどで簡単に買うことができるため、若者の間で広がりを見せています。

トー横に通う男性(25)

「“パンダ”が来て、“パンダ”が来たら今日もらえるみたいな。破格で販売しだしたのは1年前くらいかな。(買ったことは)俺はない。“パンダ”が来た時は誰かしら買ってた。“パンダ”=薬売ってるあいつだ、ってなる」

■高校生2人も…“パンダ”ら4人逮捕

この男性が話す、薬の売人のような存在の“パンダ”を名乗っていた男が、医薬品医療機器法違反の疑いで逮捕されました。無職の高橋光夢容疑者(21)。他にも無職の横川玲奈容疑者(22)と男子高校生(17)、女子高校生(16)が逮捕され、計4人となりました。

警視庁によると、4人はトー横周辺で、男子高校生(18)と少女(16)に、無許可で市販のせき止め薬を販売した疑いが持たれています。

男子高校生(18)は「“パンダ”から『せき止め薬買う? 俺がここら辺で一番安く売ってるよ』と言われた。後から来た友達も2シート500円で買いました」と話します。

高橋容疑者は“パンダ”を名乗り、約1年前からオーバードーズに使われる薬を販売していたとみられます。

■万引きした薬を定価より安く販売か

さらにSNS上のやり取りから、逮捕された女子高校生などが薬を万引きしていたとみられることが判明。警視庁は4人の自宅などから、約2000錠の市販のせき止め薬を押収しました。

高橋容疑者ら4人は一緒にオーバードーズできる仲間を増やすために、万引きした薬を定価より安く販売していたとみられます。

オーバードーズをする女性(23)は20日、「裏で売ってくれる人がいたり、『この人が売ってくれるよ』『紹介してあげるよ』とか人づてに教えてもらうこともあれば、自分で探すこともあるし」と言いました。

■命の危険も…「フラフラ」「宇宙行く」

今年9月に『zero』がトー横で出会った少女(17)は、せき止め薬でオーバードーズをしていました。

「(始めたのは)ここに来てから。薬局で買ったり、普通に友達から買ったり。友達から買う方が安い。(売る人が)広場に来ている時があるから、そういう時に買ったり」

しかし、オーバードーズには命の危険があります。

今年8月に取材した、真っすぐ立つことができなくなった女性(18)も、せき止め薬でオーバードーズをしています。「フラフラする。(一気に)40(錠)。(具合は)大丈夫。パキッてると……宇宙行く」

■専門家「脳出血や心不全の恐れも」

別の15歳の少女は、服用すると舌が青くなる成分を含んだ睡眠薬でオーバードーズ。「飲んだ時、立てないんだよね」と言います。その際のよろつきを再現するように「これベッドの上ね。立ち上がると……マジでこんな感じ! ガチでこんな感じ!」と笑いました。

元埼玉県警科捜研の法科学研究センター・雨宮正欣所長に危険性を聞きました。

「安易な気持ちでオーバードーズという行為に至る、それ自体が非常に危険だという認識が薄いのではないかと考えます。心臓や脳とか、全身に薬は回りますから。脳出血や心不全を起こしたり、場合によっては生命の危険すらある」

調べに対し、逮捕された高橋容疑者と男子高校生は容疑を一部否認し、横川容疑者と女子高校生は容疑を否認しているといいます。

■オーバードーズで悩んだら…相談を

有働由美子キャスター

「何度でもお伝えしますが、オーバードーズは命に関わる危険な行為です。自分や周りの人がオーバードーズで悩んでいたら医師や薬剤師に相談するよう、厚生労働省は呼びかけています」

「また『厚労省 薬物 相談』で検索すると、それぞれの自治体にある『精神保健福祉センター』や『こころの健康センター』など、相談先の電話一覧が出てきます。どうか一人で悩まず、一度相談してみてください」

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