JSR、21億円の赤字 半導体不振―9月中間決算
半導体素材大手JSRが6日発表した2023年9月中間連結決算(国際会計基準)は、純損益が21億円の赤字(前年同期は147億円の黒字)に転落した。半導体市場がスマートフォンやパソコン向けの需要減退で低迷しており、売り上げが落ち込んだ。通期予想も純利益を85億円と従来見通しの250億円から大幅に下方修正した。
エリック・ジョンソン社長は同日の決算記者会見で、「円安の恩恵はあったが、半導体市場の逆風を相殺するほどではなかった」と述べた。
同社は、官民ファンドの産業革新投資機構(JIC)が12月下旬に実施するTOB(株式公開買い付け)で非上場となる見通しだ。ジョンソン氏は「計画通りで懸念はない」と説明。TOB後の自身の去就については「私が価値を提供できるならJSRをサポートしていきたい」と語った。