「おじさん構文」の次は「おばさん構文」がやり玉に LINEを巡る世代間ギャップの背景

「おじさん」の次は「おばさん構文」がやり玉に LINEを巡る世代間ギャップの背景

LINEをはじめとするSNSで中高年男性に特有の言い回しを揶揄する「おじさん構文」に続き、今度は「おばさん構文」が話題となっている。「おばさん~」はギャル文化の名残も感じさせることが異なるが、共通するのは長文であることに加え、絵文字や顔文字を多用する点。専門家はこうした表現に若者が「イタイ」「サムイ」と違和感を覚える背景には、単なる世代間ギャップだけでなく、親しんできたコミュニケーションツールの違いがあると分析している。

「おばさん構文」は、中高年の女性がSNSで使いがちな言い回しとされる。語尾に「~だわ」「~よん」のようなくだけた表現や「しマス」とカタカナを用いるほか、「よろしくねぇ」「ぁりがとう」とあ行にたびたび小文字を使う。

これに対し「おじさん構文」は、聞かれもしない近況報告をしたり、女性に対しては遠回しに下心をのぞかせたりするのが特徴とされる。

両者に共通するのは、長文で読点が多いことに加え、絵文字や顔文字をくどいほど多用する点。ITジャーナリストで成蹊大客員教授の高橋暁子さんは、メールに長く親しんできた中高年とSNSの時代に育った若者との間の、コミュニケーションツールの違いが背景にあると指摘する。

リアルタイムでコミュニケーションするSNSでは、相手を待たせないように短く、一言でやり取りを済ませるのが主流。これに対しメールの場合は1通のメッセージで用件を完結させるのが普通のため、文章が長くなり、読みやすくするために読点が多くなる傾向がある。

また、ガラケーと呼ばれる従来型の携帯電話の時代に登場した絵文字や顔文字は、中高年にとっては相手への気配りの印であり、こうしたメールの流儀をSNSにも持ち込んだのが「おじさん、おばさん構文」になる要因だという。ただ、過剰にくだけた言い回しや絵文字は若者からすれば媚びと映り、違和感、ひいては嫌悪感につながってしまう。

高橋さんは、中高年には若者との距離感を見極める力が必要だと指摘。その上で無理に媚びる必要はないとする。一方、若者に対しては「おじさん、おばさん構文が気遣いの気持ちから生まれていることを理解し、温かい目で受け止めるようにしてほしい」と訴えている。

「おじさん構文」って何? 痛いおじさんがSNSでついやってしまいがちな5つの特徴

アナタは、最近若者の間で「おじさん構文」が話題になっているのをご存じだろうか? 「おじさん構文」とはLINEなどのSNSで見られるおじさん特有の言い回し(メッセージ)のこと。しかし、当の本人はまったく自覚がなく若者ウケを狙って頑張っているのだ。そのため、周囲の若者からは密かに“おじさん認定”されているんだとか……。そこで今回は、おじさんがついやってしまいがちな「おじさん構文」の特徴や例文を紹介する。アナタも自分のSNSメッセージを見直してみては?

「それおじさん構文だよ」なんて誰も指摘してくれない!

アナタは、LINEなどのSNSで若者宛にメッセージを書くとき、妙な言い回しをしていないだろうか? もしかすると、「おじさん構文」になっているかも!?

そもそも「おじさん構文」とは、“おじさんがLINEで使っていそう”、あるいは“うちの上司がいつも使っている”と、若い女性が揶揄したことをきっかけに、最近、テレビやネットで話題になっているおじさん独特の言い回し(メッセージ)のことだ。

たとえば、LINEの書き出しに「ヤッホー!」という挨拶を使ってみたり、やたら顔文字を使用する。あるいは、聞いてもいないのに近況報告をする、といったことが典型的な「おじさん構文」に当たるという。

しかも、おじさん本人は「おじさん構文」を使っている自覚はなく、誰も「それ、おじさん構文だよ」と指摘してくることもない。

そこで今回は、典型的な「おじさん構文」の実例を紹介するので、自分が今まで若者に送ってきたSNSを振り返ってみよう。もしかすると、アナタも若者にこっそり“おじさん認定”されているかも!?

【特徴1】書き出しにやたらカタカナの挨拶を使う

「おじさん構文」を使ってしまうおじさんはミーティングや飲み会が大好きで、やたら若者とコミュニケーションを取りたがるマメな人が多い。

おじさんも、ビジネス上でのメールならお決まりの「お世話になっております」や「お疲れさまです」などを使えるが、プライベートのメッセージとなるとそうはいかない。

そこで、つい書き出しにテンション高めの「ヤッホー(^_^)」「オハヨー!」「お疲れサマ!」といったカタカナを用いてフランクな感じを演出してしまうのだとか……。

実はこれが「おじさん構文」の典型的なパターン。若者のSNSではこのような挨拶は絶対に見られないので、即おじさん認定されてしまうのだ。

【特徴2】聞かれてもいないのに勝手に近況報告する

やたらに、聞かれてもいない自分の予定や近況報告をしてくるのも「おじさん構文」の典型例。

たとえば、「明日は、急に大阪出張が入ってしまいました(汗マーク)」や「今日、新橋で美味しい焼肉店を発見しました!」など、さほど親しくもない相手にかまってちゃん全開アピールをしてしまうのだ。

だが、アナタのことにさほど興味がない相手にしてみれば、「それで?」「だから何?」としか思えない。返信に困るようなおじさんの近況報告はウザいだけである。

【特徴3】下心丸出しの「あわよくば」感を醸し出してくる

会社の部下や仕事上の付き合いで面識があるくらいの女性に対し、いきなり、近況報告からの「今度一緒にどう?」は、おじさんの下心丸出しで女性からは気持ち悪いと思われる。ヘタをするとセクハラ認定されてしまうだろう。

ありがちな例文としては、「今日、渋谷で雰囲気の良いワインバルを見つけました。〇〇ちゃんワイン好きだよね。今度一緒にどうカナ?ナンチャッテ♪」といった具合だ。

「あわよくば一緒に飲みに行きたいけど」と誘っておきながら、ダメだったときのための照れ隠しで「ナンチャッテ♪」と冗談めかすのが、おじさん構文の典型だという。

もっとも、好意を持っているおじさんからのお誘いなら女性側も嬉しい場合もあるだろうが、残念ながらそれはイケオジ(イケてるおじさん)に限られている。

【特徴4】文中にやたら絵文字や顔文字を使用する

おじさんが若者だった頃は、PHSやガラケーが全盛だった。それまで文字だけだったメールに絵文字を入れられるのは画期的で、当時はめちゃめちゃイケていたのだ。

そのため、おじさんのメッセージにはやたら絵文字が多い。これは、今で言えばLINEでスタンプを多用するのと何ら変わらない行為である。

つまり、おじさんは若い時のガラケーのように、“メッセージが楽しい感じになるように”という配慮から、絵文字や顔文字をやたら使ってしまうというわけだ。

しかし、現在の若者がこのように絵文字を多用することはなく、顔文字は“おじさんっぽさ全開のアイテム”となっているのである。

【特徴5】メッセージが長く句読点が多すぎる

「おじさん構文」では“メッセージがやたら長い”という特徴がある。これも昔のガラケーのメールの影響で、おじさんは、ひとつの文章でまとめて言いたいことを長々と書いてしまうのだ。

そのため、どうしても句読点が多くなり、逆に読みにくいメッセージになっていることが多い。

現在の若者がメッセージを送るときは、短い文章を細切れに送ることが多く、メッセージに句読点を使うことも少ない。

したがって、やたら長いメッセージを送ると、即おじさん認定されてしまうのである。

まとめ

いかがだろうか? もし、アナタのSNSにも当てはまる部分が複数あるなら、今後は少し気を付けたほうがいいだろう。

実は、この記事を書くに当たって、筆者の知り合いの40歳台のおじさんライター数人に確認したところ、全然「おじさん構文」にはなっていなかった。

おじさんライターいわく「おじさん構文はスナックやキャバクラのおねえさんを口説くときに使われる程度では? 今どき、会社で女性社員にこんなメッセージ送るなんてヤバいでしょ!」とのことだった。

確かに、筆者のところにこんな面白い下心満載のメッセージを送って来るおじさんは、過去に誰一人いない。

🍎たったひとつの真実見抜く、見た目は大人、頭脳は子供、その名は名馬鹿ヒカル!🍏