「iOS 17.1」「iPadOS 17.1」が登場、ネット経由のAirDropが可能に
米アップル(Apple)は、iPhone向けの最新ソフトウェア「iOS 17.1」、iPad向けの最新ソフトウェア「iPadOS 17.1」の提供を開始した。
どちらも、新たにAirDropで新機能が追加された。新機能では、端末同士が離れていても、インターネット経由でAirDropで転送し続けられる機能が加わった。
また、iPhone 14 Proシリーズ/iPhone 15 Proシリーズでは、ディスプレイをオフにするタイミングを制御できる新しいオプションも追加されている。
このほか、ミュージック機能では、お気に入り登録の対象が曲、アルバム、プレイリストに拡張された。これによりライブラリ内のお気に入りにフィルタを適用して表示できるようになる。同じ「ミュージック」では、プレイリストのミュージックに合わせてカラーが変わるという。新しいカバーアートコレクションやすべてのプレイリストの下に曲の提案が表示される機能が追加された。
不具合修正
OSの更新に合わせ、複数の不具合の解消が図られている。
たとえばApple Watchでは移行した時、あるいは初めてペアリングしたときに利用頻度、高い場所のプライバシー設定がリセットされる不具合が修正された。
iPhone 14シリーズ以降では、衝突事故検出が最適化されている。
ほかにも、表示された画像の残像がしばらく消えない不具合や、キーボードの反応が遅くなることがある不具合の修正も行われている。
iOS 17.1のアップデート内容
AirDrop
AirDropの通信範囲外に移動してもインターネット経由でAirDropの転送を継続可能
スタンバイ
ディスプレイをオフにするタイミングを制御する新しいオプション(iPhone 14 Pro、iPhone 14 Pro Max、iPhone 15 Pro、およびiPhone 15 Pro Max)
ミュージック
お気に入り登録が、曲、アルバム、プレイリストに拡張され、ライブラリ内のお気に入りにフィルタを適用して表示することが可能
プレイリストのミュージックに合わせてカラーが変わる新しいカバーアートコレクションが追加
すべてのプレイリストの下に曲の提案が表示されるようになり、プレイリストの雰囲気に合ったミュージックを簡単に追加することが可能
不具合修正
ロック画面の“写真シャッフル”用に特定のアルバムを選択することが可能
ホームキーがMatter対応ロックに対応
スクリーンタイムの設定をすべてのデバイスで同期するときの信頼性が向上
Apple Watchを移行したときや初めてペアリングしたときに、“利用頻度の高い場所”のプライバシー設定がリセットされることがある問題を修正
通話中に別の人から着信があった場合にその人の名前が表示されないことがある問題を解決
カスタマイズおよび購入した着信音がメッセージ着信音のオプションとして表示されないことがある問題に対応
キーボードの反応が遅くなることがある問題を修正
衝突事故検出の最適化(iPhone 14およびiPhone 15のすべてのモデル)
表示された画像の残像がしばらく消えない問題を修正
iPadOS 17.1のアップデート内容
AirDrop
AirDropの通信範囲外に移動してもインターネット経由でAirDropの転送を継続可能
ミュージック
お気に入り登録が、曲、アルバム、プレイリストに拡張され、ライブラリ内のお気に入りにフィルタを適用して表示することが可能
プレイリストのミュージックに合わせてカラーが変わる新しいカバーアートコレクションが追加
すべてのプレイリストの下に曲の提案が表示されるようになり、プレイリストの雰囲気に合ったミュージックを簡単に追加することが可能--
Apple Pencil
Apple Pencil(USB-C)に対応
不具合修正
ロック画面の“写真シャッフル”用に特定のアルバムを選択することが可能
ホームキーがMatter対応ロックに対応
スクリーンタイムの設定をすべてのデバイスで同期するときの信頼性が向上
キーボードの反応が遅くなることがある問題を修正
「iOS 17.1」配信開始--「Apple Music」や「AirDrop」に新機能
Appleは米国時間10月25日、「iOS 17.1」の配信を開始した。今回のアップデートにはいくつかの新機能と不具合の修正が含まれるが、日記アプリ「ジャーナル」など注目されている一部の機能はまだ搭載されていない。
iOS 17.1で追加される新機能や対応された不具合は以下の通りだ。
「iPhone 12」の電磁波問題に対処
フランスの全国周波数庁(ANFR)は9月、欧州が定める比吸収率(SAR)の規制値を超えていることからAppleに対して「iPhone 12」の販売を一時的に停止するよう命じていた。Appleは今回のアップデートでこの問題に対処したことを報告している。
「スタンバイ」の新しい設定
iOS 17.1では、スタンバイモードを20秒後にオフにするか、まったくオフにしない、または「自動」でオフにするかを選択できる。同社によると、「自動」を選択した場合、iPhoneを使用しておらず、夜寝ているときなど部屋が暗いときにディスプレイがオフになるという。この設定は常時表示ディスプレイを搭載している「iPhone 14 Pro/Pro Max」「iPhone 15 Pro/Pro Max」で利用できる。
「Apple Music」のアップグレード
Apple Musicに新しいボタンが追加され、楽曲を素早く「お気に入り」に登録できるようになった。曲の再生中にiPhone上のウィジェットを見ると、曲名の近くに星の輪郭が表示されている。この星をタップすると、その曲が「お気に入り」に追加される。
お気に入りに登録したすべてのプレイリスト、アルバム、曲を新しい方法で見つけることもできるようになった。Apple Musicで対応するカテゴリーに移動し、画面右上のボタンをタップして、「Favorited」(お気に入り)をタップしよう。
iOS 17.1ベータ版では、曲のおすすめも表示される。
モバイルデータ通信を利用した「AirDrop」
「iOS 17」では、AirDropがアップグレードされて新機能「NameDrop」が追加された。NameDropを使うと、2台のデバイス同士でタップして連絡先情報を交換できる。デジタルの名刺交換のようなものだ。今回、2台のiPhoneがWi-Fiで通信できる範囲内にない場合でも、モバイルデータ通信を使ってAirDrop経由で情報を送受信できるようになった。
「Dynamic Island」の懐中電灯マーク
iOS 17.1では、懐中電灯をオンにすると、画面上部のDynamic Islandに小さな懐中電灯のマークが表示される。この機能は、Dynamic Islandが搭載されている「iPhone 14 Pro/Pro Max」「iPhone 15」シリーズで利用可能だ。
そのほか、「Apple Watch」を移行したときや初めてペアリングしたときに、利用頻度の高い場所のプライバシー設定がリセットされることがある問題などを修正している。
「iPhone 15 Pro Max」の画面焼き付き問題、「iOS 17.1」で修正へ
一部の「iPhone 15 Pro Max」ユーザーが遭遇している画面の焼き付きは、ハードウェアの問題ではなく、ソフトウェアのバグが原因のようだ。この問題は、近くリリースされる「iOS 17.1」で修正される見込みだ。
リリースノートによると、開発者向けに配信されたiOS 17.1のRC(リリース候補)版では、この画面焼き付き問題を含め、次のような数多くのバグが修正されている。
ロック画面の「写真シャッフル」で利用するアルバムを指定できるオプション。
ホームキーによる「Matter」対応ロックのサポート。
複数のデバイスで「スクリーンタイム」の設定を同期させる際の信頼性向上。
「Apple Watch」への転送時や最初のペアリング時に「重要な位置情報」のプライバシー設定がリセットされる問題の修正。
通話中にかかってきた電話の発信者の名前が表示されない問題の解決。
カスタムの着信音や購入した着信音がテキストメッセージの着信音の選択肢として表示されない問題の修正。
キーボードの反応が悪くなる問題の修正。
衝突検出の最適化(「iPhone 14」および「iPhone 15」の全モデル)。
ディスプレイの残像の原因となる問題の修正。