夫の死後、提供精子で妊娠 法の想定外、医師に伝えず胚移植
無精子症など男性不妊のため子どもができない夫婦を対象に、第三者の提供精子を用いた体外受精を実施している東京都渋谷区の「はらメディカルクリニック」で今春、通院開始後に夫を病気で亡くした女性が死別の事実を医師に伝えないまま、女性の卵子と提供精子で作られた凍結受精卵(胚)の移植を受け妊娠していたことが21日、関係者への取材で分かった。
こうした治療の対象は、日本産科婦人科学会(日産婦)の会員医師向け会告(見解)や同クリニックのガイドラインで法律婚の夫婦に限られ、通常であれば民法の嫡出推定によって夫との父子関係が成立する。治療時点で夫が死亡していた場合は民法の想定外で、精子ドナーが特定されれば法的な「父」として子どもから認知を求められる可能性がある。
ドナー保護の在り方を巡り、超党派の議員連盟が進める生殖補助医療の法制化論議にも影響しそうだ。
同クリニックは日産婦に報告した。今回の問題を受けて提供精子による体外受精の新規実施を停止しており、再開の是非や時期を検討する。
都内医院「ドナーの権利脅かす」 夫の死伏せ提供精子で妊娠に見解
夫の死亡を医師に知らせず、第三者の提供精子による生殖補助医療を受けた女性が妊娠した問題で、女性が通院していたはらメディカルクリニック(東京)は22日「夫が子どもの法的な親とならず、非匿名ドナーの権利を脅かす可能性をはらむ」との「公式見解」をホームページに掲載した。
法律婚の夫婦であれば民法の嫡出推定によって夫との父子関係が成立するが、夫の死亡後の治療で妊娠した場合は推定が適用されず、ドナーが「父」として子どもの認知を求められる可能性がある。日本産科婦人科学会の会告や同クリニックのガイドラインでは、提供精子による治療の対象を法律婚の夫婦に限定している。
同クリニックが公表した「見解」によると、女性は、夫の死亡を伏せて治療を受けることがガイドラインに違反することを認識しながら「子どもを持ちたいとの強い願望を優先し、行動に移していたことが確認された」と説明。この治療が依拠する「信頼と契約の原則を根柢から揺るがす」とし「法的措置を含め責任追及を行う予定だ」と明らかにした。
子どもの福祉の観点から重要とされるドナーの氏名など情報開示の法制化論議が進む中「生まれる子どもの出自を知る権利と、ドナーの権利が保全された法制化が実現し、この治療がそれぞれの立場にとってより安全なものとなる日を願っている」としている。
都内医院「ドナーの権利脅かす」 夫の死伏せ提供精子で妊娠に見解
夫の死亡を医師に知らせず、第三者の提供精子による生殖補助医療を受けた女性が妊娠した問題で、女性が通院していたはらメディカルクリニック(東京)は22日「夫が子どもの法的な親とならず、非匿名ドナーの権利を脅かす可能性をはらむ」との「公式見解」をホームページに掲載した。
法律婚の夫婦であれば民法の嫡出推定によって夫との父子関係が成立するが、夫の死亡後の治療で妊娠した場合は推定が適用されず、ドナーが「父」として子どもの認知を求められる可能性がある。日本産科婦人科学会の会告や同クリニックのガイドラインでは、提供精子による治療の対象を法律婚の夫婦に限定している。
同クリニックが公表した「見解」によると、女性は、夫の死亡を伏せて治療を受けることがガイドラインに違反することを認識しながら「子どもを持ちたいとの強い願望を優先し、行動に移していたことが確認された」と説明。この治療が依拠する「信頼と契約の原則を根柢から揺るがす」とし「法的措置を含め責任追及を行う予定だ」と明らかにした。
子どもの福祉の観点から重要とされるドナーの氏名など情報開示の法制化論議が進む中「生まれる子どもの出自を知る権利と、ドナーの権利が保全された法制化が実現し、この治療がそれぞれの立場にとってより安全なものとなる日を願っている」としている。
