「一帯一路」融資は縮小傾向 途上国への影響力に陰りも 中国

「一帯一路」融資は縮小傾向 途上国への影響力に陰りも 中国

中国の習近平国家主席が巨大経済圏構想「一帯一路」を提唱してから10年。

 巨額の投融資を武器に途上国の政治・経済的な取り込みを図ってきたが、中国経済の失速に伴って支援の裏付けとなる財政的な「余力」が低下。融資は縮小傾向にあり、影響力にも陰りが見え始めた。

 「一帯一路で共同発展・繁栄を実現しよう」。北京市内の外務省付近に掲げられた横断幕のスローガンだ。中国政府の資料によると、2013~22年の沿線国との貿易額は世界全体を上回るペースで増加。直接投資は計2400億ドル(約36兆円)を超えた。

 ただ、日本総研の佐野淳也主任研究員によれば、中国の途上国向け融資額は18年をピークに減少に転じた。3年近く続いた「ゼロコロナ」政策の影響などで景気が低迷する中、中国国内では対外支援が多過ぎるという不満がくすぶる。融資などの原資となる外貨準備高はほぼ横ばいで推移しており、今後は支援先の「選別」が一段と進む可能性が高い。

 融資の一部は既に焦げ付いている。スリランカは17年、債務返済が滞り、中国の融資で整備した港湾の運営権を99年間にわたって中国企業に委ねることを決めた。米国は中国が過剰な貸し付けにより途上国への影響力を強める「債務のわな」を仕掛けていると批判。日本や欧州でも警戒感が広がった。

 習氏は21年に投資先のリスク見極めなどを徹底する方針を強調した。佐野氏は、一帯一路の在り方が近年、「巨大経済圏構想ではなく、持続可能な対外経済協力」に変容してきたと指摘。中国の対外融資規模についても「ピーク時には戻らず、現行水準で推移する可能性が高い」と予想した。

 東南アジアの外交筋は、自国の一帯一路への参加について「経済的なメリットと中国との関係強化が主な理由だ」と説明する。ある専門家は、中国からの融資が伸び悩むことで「離脱に至らなくても、距離を取る国が増えるかもしれない」と分析した。

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