ジャニーズを退所後、20以上の職を転々としてきた“辞めジャニ”が語る「性加害問題」「自分との決別」

ジャニーズを退所後、20以上の職を転々としてきた“辞めジャニ”が語る「性加害問題」「自分との決別」

 長瀬智也や井ノ原快彦、森田剛らとほぼ同期という国分博(44歳)は、20歳でジャニーズ事務所を退所してから、飲食店やバーテンダー、芸能事務所のマネージャーに花屋と、じつに20以上の職を転々としてきた。

 前編記事『“辞めジャニ”たちの「苦悩と葛藤」…ジャニーズを辞めてタクシードライバーになった男の告白』につづき、退所から現在に至るまでの日々を振り返るとともに、いま起きている事務所の大混乱について率直な思いを語る。

ついてまわる「元ジャニーズ」の肩書

 1998年末にジャニーズを退所した後、国分は地元の東京都府中市で1年間ほど所在なく過ごした。ひょんなことから、知り合いのスナックを手伝うことになり、外の世界の面白さを知った。隣に雀荘があり、夜な夜な雀荘に通う客や従業員がスナックに流れついた。

 歌やダンスに腐心してきた国分にとって彼らと過ごす時間は新鮮で、次第に飲食業の魅力にハマっていく。同時に自身がいかに狭く、特殊な世界に身を置いていたのかを日々痛感したという。

 その後、10以上の飲食店や酒場で働くことになるのだが、常に「元ジャニーズ」の肩書はついてまわった。20代の頃は国分目当ての女性客が、彼の働く店に殺到した時期もあった。

嫌で仕方がなかった過去

 「もう芸能界は辞めているわけですが、ファンの中にはそんなこともおかまいなしの方もいました。どんなに小さな居酒屋でも探し当てられました。私がいることでお店や他のお客様に迷惑をかけているのではないか、という後ろめたさは常にあった。

 バーテンダーをしていた時期には、『ここはお酒を飲むところでジャニーズの話をする場所ではないので』とファンの女性を注意したこともあります。

 そんな経緯もあり、昔は元ジャニーズという過去が嫌で仕方なかったし、周りが思っている以上に後の人生についてまわった。だからこそ、早く結婚して落ち着きたかった。

 もっとも、お酒を飲みすぎて昔の僕とわからないくらい太ったので、幸か不幸かファンの方は自ずと減っていったのですが(笑)」 「もう芸能界は辞めているわけですが、ファンの中にはそんなこともおかまいなしの方もいました。どんなに小さな居酒屋でも探し当てられました。私がいることでお店や他のお客様に迷惑をかけているのではないか、という後ろめたさは常にあった。

 バーテンダーをしていた時期には、『ここはお酒を飲むところでジャニーズの話をする場所ではないので』とファンの女性を注意したこともあります。

 そんな経緯もあり、昔は元ジャニーズという過去が嫌で仕方なかったし、周りが思っている以上に後の人生についてまわった。だからこそ、早く結婚して落ち着きたかった。

 もっとも、お酒を飲みすぎて昔の僕とわからないくらい太ったので、幸か不幸かファンの方は自ずと減っていったのですが(笑)」

焼き鳥屋のバイトで食いつないだことも

 営業の際には、自虐的に「元ジャニーズ」と自ら打ち明けることもあったが、まったく“引き”にはならなかった。思い描いたような労働環境はなく、心身のバランスも崩し、コロナ前は焼き鳥屋でアルバイトをして食いつなぐ日々。

 そんな折、求人サイトでタクシードライバーの職を偶然みつけると、反射的に応募をした。ちょうど勤務をはじめてから1年が経過したが、今では天職を見つけた心持ちだと国分は声を弾ませる。

 「もともと飽き性で、ひとつの仕事の要領がわかると次へ、となってしまう性格なんです。ですが、タクシーはお客様の探し方ひとつとっても奥が深くて、とてもじゃないですが、まだまだ極めることができない。

 これまでずっと元ジャニーズという肩書、仕事のプレッシャーに追われる苦しさがありましたが、ようやくこの仕事に出会って“解放”された気がしていています。実は元ジャニーズのタクシードライバーは都内で別の会社でも働いていたりもするんですよ」

酒でも飲みながら馬鹿話がしたい

 国分は、隔日勤務で月12回の乗務という勤務体系で働いている。もうひとつ、タクシー業界に転職してプラスだったと話すのは、以前よりも自分の時間が持てるようになったことだ。その時間を利用して、今年からは自身と同じような“辞めジャニ”たちと接点を持つ活動も始めた。

 「井ノ原くんとは今でも連絡を取り合うんですが、彼はずーーっと昔の仲間たちの動向を今でも気にかけています。私の同期は10人くらいいましたが、今でもジャニーズに残っているのは3人ほど。それでもまだ多いほうで、大半のメンバーは人知れず辞めて、その後音信不通になる、ということも珍しくない。

 多くの辞めジャニは次の人生で苦労しているという話も聞いていたし、彼らが今何を考え、どう過ごしているのか、酒でも飲みながら一緒に馬鹿話をしたい、と考えたんです。

 同期の喜多見英明と一緒に昔の仲間に会い、それを動画にして配信することで昔応援していただいたファンの方に報告したかった。井ノ原くんも動画を観てくれて、『あいつらが元気そうで良かった』としみじみ話していましたね」

 現在ジャニーズ事務所は、故・ジャニー喜多川氏の性加害問題をめぐり未曾有の大混乱に陥っている。賠償問題などで揺れる当事者たちの中には、かつて切磋琢磨しながら汗を流した仲間もいる。この件について国分に問いかけると、険しい表情を浮かべながら見解を述べた。

ジュニアの子たちをどう守るか

 「一番考えないといけないことは、まだ世に出ていないジュニアの子たちをどう守り、彼らの未来をどう考えるのか、ということだと思うんです。

 自分が納得して、やり切って辞められるなら問題ないですが、そうでない場合は今後の人生でもずっと負の感情を背負って生きていく可能性もある。私のようにジャニーズを離れた人間が思うのは、その点だけですよ」

 1時間強の乗車の末、タクシーは新宿区にあるグリーンキャブの営業所へと戻っていく。筆者を下車させると、別れ際に国分はこんなことも打ち明けた。

 「真面目にコツコツ働くこと、これが僕たち“辞めジャニ”にとってすごく難しいことなんですが、でもそれが一番大切なんだ、と心底感じますよ。そういう意味でもタクシーの仕事は毎日新しい発見があり、刺激的。お客様に誠実に、今後もずっとドライバーを続けていればな、と思っています」

 華やかな世界で脚光を浴びたかつての自分とは決別し、国分は今日も東京の街でタクシーを走らせている。

 (文中敬称略)

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