Microsoftが「Windows バックアップ」アプリを発表 ~新しいPCへの環境移行が簡単に
米Microsoftは5月24日(現地時間)、「Windows バックアップ」アプリを発表した。同日リリースされた「Windows 11 Insider Preview」Build 23466(Devチャネル)に含まれている。
「Windows バックアップ」アプリは、新しいデバイスへの環境移行を容易にするために開発されたアプリ。以下の要素を実行中のデバイスからバックアップし、新しいPCで復元できる。
フォルダー:「OneDrive」を利用してファイルやフォルダーをバックアップ
アプリ:インストールされたストアアプリと、[スタート]画面やタスクバーへピン留めされたアプリを記憶する
設定:Windowsの設定(アクセシビリティ、言語、テーマなど)を記憶する
資格情報:Wi-FiネットワークなどのID・パスワードを記憶
このうち、フォルダーのバックアップは従来も「OneDrive」があればできた。新たに追加された要素はアプリ、設定、資格情報の3つ。アプリのバックアップは、2022年5月にアナウンスされた「アプリの復元」機能をブラッシュアップしたものだという。
「Windows バックアップ」アプリを利用するには、個人の「Microsoft アカウント」が必要。今のところ、会社や学校のアカウントでは利用できない。使い方は簡単で、「Windows バックアップ」アプリを起動して[バックアップ]ボタンを押すだけだ。バックアップする項目を選んだり、バックアップ先を選ぶ必要はない。
バックアップの復元は、OSの初回設定画面(OOBE:Out-of-Box Experience)で行う。新しいデバイス(またはクリーンアップしたデバイス)の初回設定で「Microsoft アカウント」にサインインすると、復元のための案内が表示される。この案内は現行のOSにもあるが、プレビュー版OS(Devチャネル)では復元できる項目が増えているのがわかる。
なお、復元できるアプリには制約があるので注意。開発者側で以下の対応を行う必要がある。
アプリを「Microsoft Store」に公開する
アプリをパッケージ化する
重要なアプリの状態をクラウドに保存する
ユーザー生成コンテンツを「既知のフォルダー」(Known Folders)に書き込む
「Microsoft Store」で公開されていても、デスクトップアプリやAndroidアプリは復元できない。同社はベストプラクティスを「Microsoft Learn」に公開」し、開発者の対応を呼びかけている。