新型コロナ、全国でじわじわ増加 専門家に聞く夏場の注意点は?
厚生労働省は21日、全国に約5千ある定点医療機関に10~16日に報告された新型コロナウイルス新規感染者数は計5万4150人で、1定点あたり11・04人(速報値)だったと発表した。前週(9・14人)の約1・21倍で、43都道府県で前週より増え、全国的に増加傾向が続く。夏休みが始まり、行楽や帰省など人の往来が本格化することから、専門家は今後さらに感染が広がる可能性を指摘している。
都道府県別でみると、最多は沖縄の31・83人で前週(41・67人)の約0・76倍となり、2週連続で減少した。佐賀23・05人、宮崎20・79人、鹿児島19・08人と続く。東京8・25人、愛知14・73人、大阪10・22人、福岡12・93人だった。沖縄県のほかに前週より減ったのは、青森、秋田、山形県。前週比で佐賀1・50倍、高知と香川各1・49倍、長崎1・45倍だった。
10~16日の全国の新規入院患者数は6952人で、前週(6320人)の1・1倍。集中治療室(ICU)に入院している全国の重症患者数は7日間平均で86人で前週(91人)から5人減った。
沖縄では減少しているが、全国的には感染者が増え続けている。感染症に詳しい新潟大教授の斎藤玲子さん(公衆衛生学)は「国内はまだコロナに感染した経験がない人が半数近くいるため、ウイルスから見れば、付け入ることができる環境にある。さらに、夏はイベントや旅行など、人の活動性が高まるため、今後も流行が広がる可能性は高い」と指摘する。
斎藤さんによると、現在主流の「XBB」というオミクロン株の亜系統は、肺よりのどに感染しやすいため、のどの痛みで飲食が難しく、脱水で体調不良となるおそれがある。気温も高く、熱中症患者が増える季節と重なることから、患者が医療機関で治療を受けられない懸念もある。斎藤さんは「スポーツドリンクや、熱やのどの痛みを抑える市販薬を自宅に備蓄しておくことも重要だ」と話す。
