世界で普及する肥満症の薬、開発競争激しく 売上高14兆円の予測も

世界で普及する肥満症の薬、開発競争激しく 売上高14兆円の予測も

 国内では約30年ぶりとなる肥満症の治療薬が近く保険で使えるようになる。デンマークの製薬会社ノボノルディスクが開発した「ウゴービ」で、今年3月に製造販売の承認を得たものだ。同じタイプの糖尿病薬も含めて米国ではかなりの速度で普及が進んでおり、製薬会社による開発競争も激化している。

 ウゴービは現在、米国のほか、欧州、英国、カナダ、日本でも当局の承認を受け、一部の国では販売されている。英調査会社エバリュエートによると、「ウゴービ」の売上高は26年に68億ドル(約9千億円)に達する見込みだ。

 また、同様の成分を含む糖尿病薬で、米国では肥満症の治療にも使われることがある「マンジャロ」(米イーライリリー)の世界売上高は2026年に100億ドル(1・38兆円)超、同様の薬「オゼンピック」(ノボノルディスク)は今年100億ドル超とみられている。同種の薬全体の売上高が31年に1千億ドル(約13・8兆円)を超えるという予測もある。

 BMIが30を超える「肥満」の人は世界で約10億人いるとされ、市場は大きい。開発競争も熾烈(しれつ)で、米ファイザーや米アムジェン、英アストラゼネカなども同様の薬を開発中だ。

 日本における肥満症薬としては、1992年に承認された「サノレックス(一般名マジンドール)」がある。食欲を抑える向精神薬で、BMIが35以上の「高度肥満」の限られた人が食事療法や運動療法をしながら補助的に服用する薬だ。いまは富士フイルム富山化学が製造・販売を継承している。

 2013年には武田薬品工業が開発した肥満症治療薬「オブリーン(一般名セチリスタット)」が当局から承認を得た例があったが、保険適用が見送られるという異例のケースで発売にいたらなかった。体重の減少があまりみられなかったことが理由とされ、武田薬品は日本での開発・製造をやめている。

 今年に入ってはウゴービだけでなく、大正製薬の内臓脂肪減少薬「アライ(一般名オルリスタット)」も承認されている。医師の処方箋(せん)なしにドラッグストアなどで買える一般用医薬品(OTC)で、肥満症治療薬とは異なるものの注目されている。同社は来年の年明けにも売り出したい考えで、生産態勢をととのえるなど準備中だという。

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