「iPhone 8」は「iOS 17」対象外「iPhone8」サポート対象外で惜しむ声多数…根強い人気を誇るワケ

「iPhone8」サポート対象外で惜しむ声多数…根強い人気を誇るワケ

小さくて使いやすかった

 6月6日、ツイッターで「iPhone8」の文言がトレンド入りした。5日(現地時間)、アップルはスマホ向け次期プラットフォーム「iOS 17」を発表。そのサポートから、iPhone8とXが外されることが明らかになったためだ。

 ツイッターでは「まだ現役で使っている」「サブ機として最適だった」「買い替えなきゃ」という投稿が相次いだiPhone8。発売は’17年9月、約6年が経過しても根強い人気を誇る。ただし、この時期のアップル製品には修正不可能な脆弱性が発見されているものもあり、ハッキングなどのリスクにさらされていた。そのため、サポート外になるのは時間の問題でもあった。

 それでも、中古市場で長らく人気が高かったのは最新機種ではなく、8だった。その理由を中古スマホショップ店員が解説する。

 「8はホームボタンが残されており、後継のフラッグシップモデルよりも一回り小さく、取り回しがききやすいのが特徴です。シングルカメラではありますが、背面カメラは後継機種の11と同じ1200万画素を備えています。

 中古価格も1万~3万円の範囲で落ち着いており、『スマホが急に壊れて必要になった』という客も手に取っている印象でした」

 たしかに近年のスマホは「巨大化」が著しい。片手では持ちきれず、背面に「スマホリング」をつけている人も増えた。大画面で動画やゲームを楽しみたい、ということがなければ、コンパクトな画面のスマホでも事足りるだろう。

 また、近年のアップル製品は価格上昇が著しい。アップルにも「安くて軽い」ラインナップが今後求められるかもしれない。

「iPhone 8」は「iOS 17」対象外 中古の売れ筋は変わる? 専門家の見解は

 米アップルは6月5日(現地時間)、「iOS 17」を公開した。今秋の正式リリースを予定する中、新機能に加え、新iOSの対応機種にも注目が集まっている。ネット上では中古市場で人気が高い「iPhone 8」が対応機種から外れたことが話題に。中古市場への影響はどうなのか、専門家に聞いた。

【画像を見る】売れ筋の中古スマホランキング一覧(全7枚)

中古販売数で約2年間トップを記録した「iPhone 8」

 iPhone 8は2017年9月発売の機種。廉価モデルの「iPhone SE」シリーズを除いては、iPhoneで指紋認証「Touch ID」を搭載した最後の機種だった。

 為替レートや原材料価格の高騰などで、最新機種では販売価格が10万円以上になることが珍しくないiPhoneシリーズ。これに対し、iPhone 8は発売から約6年が経過しており、近年は中古価格が約2万円前後(64GBモデル)と、発売時の4分の1程度となっている。このため、中古市場では「iPhone 7」(32GB)とともに不動の人気を誇っている。

 Belong(東京都港区)が手掛ける中古スマホ販売サイト「にこスマ」が毎月発表する販売数ランキングでは、2月に「iPhone SE(第3世代)」(64GB)と「iPhone SE(第2世代)」(64GB)に抜かれるまで、21年4月の調査開始以来、約2年間にわたって、iPhone 8(64GB)がトップを記録。4月のランキングでは3カ月ぶりにトップに返り咲いており、根強い人気の高さがうかがえる。

 同様に発表された22年度の年間販売数ランキングでもiPhone 8(64GB)が2年連続トップになった。同社は年間ランキングについて「コロナ禍でのマスク生活で、指紋認証の利便性が評価された点がTouch ID搭載機種人気の一因」とし「22年3月にiPhone 12シリーズ以降の『Face ID』搭載機種でマスク着用時の顔認証が可能になったが、『高い性能は必要ない』『価格の安さを重視したい』というニーズが高い」と分析している。

識者「中古人気への影響はすぐには出ない」

 中古でのリーズナブルな価格と根強いTouch ID人気でロングセラーとなっていたiPhone 8だが、新iOSではサポート対象外となった。今後、中古市場でどのような影響が出るのか。

 ITジャーナリストの山口健太氏は取材に対し「iPhone 7は2022年のiOS 16で非対応になったが、中古市場ではまだ売れ続けていることから、iPhone 8が非対応になってもただちに人気に影響はないのではないか」と指摘する。その要因に「中古端末の購入者はOSの対応状況よりも本体の状態や価格を優先する場合が多いと考えられる」と話す。

 ただ、「製品としての寿命が近づいているのは確か」とも述べ「今回、非対応になったことで売れ筋はiPhone SEの第2世代や第3世代に徐々に移行していくだろう。中古販売業者は新OSに非対応であることを適切に周知することが求められる」と事業者への対応を求めるとともに、購入者へも注意喚起した。

 iOS 17では、音声通話の自動文字起こしや、iPhoneを近づけるだけで連絡先交換できる「NameDrop」、「Hey」不要で「Siri」起動などの機能を搭載している。対応機種は「iPhoneXs」以降の機種となる。

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