奈良の鹿『お辞儀』で見える損得勘定「どのくらい餌がもらえるかでお辞儀回数変える」

奈良の鹿『お辞儀』で見える損得勘定「どのくらい餌がもらえるかでお辞儀回数変える」

 奈良の鹿が見せるお馴染みの仕草『お辞儀』。コロナ禍で変化が起きていたようです。

 5月18日の奈良公園。鹿を目当てに観光客で賑わいを見せていました。奈良の鹿といえば鹿せんべいのおねだり。その際に見せるのが『お辞儀』です。

 (観光客)

 「お辞儀かわいかった。鹿流のありがとうみたいな意味ですかね」

 観光客らはこの愛らしい姿に夢中です。しかしコロナ禍で奈良公園に訪れる人は激減。鹿たちも寂しい日々を過ごしていました。そして今、奈良公園の鹿に変化が起きているのだといいます。

 (奈良女子大学 上原春香さん)

 「人と鹿がコロナによってかかわりがなくなっていくことによって、お辞儀行動、異種間のコミュニケーションがあまり見られなくなってきたのかなと」

 鹿と人間の関係などを研究している奈良女子大学の上原春香さんと遊佐陽一教授らの研究結果によりますと、1回の餌やりあたりの鹿のお辞儀の平均回数は、コロナ前の2016年9月~2017年1月は10.2回だったのに対して、コロナ禍だった2020年6月~2021年6月は6.4回と減少したというのです(1か月約20頭調査)。

 (奈良女子大学 遊佐陽一教授)

 「常にどのくらい餌がもらえるかというのを判断しつつお辞儀回数も変えているというのが実情に近いのかなと思います」

 一方でコロナ禍でも観光客の数が増えると鹿のお辞儀も増えたといいます。

 (観光客)

 「お辞儀をしてくれたほうがいいですね。かわいいですね」

 観光客が戻った5月18日の奈良公園では鹿たちのお辞儀がたくさん見られました。かわいい仕草は観光復活のバロメーターなのかもしれません。

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