アップル、1-3月売上高が予想上回る-iPhone販売回復が寄与

アップル、1-3月売上高が予想上回る-iPhone販売回復が寄与

米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の売上高が1-3月(第2四半期)に回復した。これが寄与し、業界全体が低迷する中でも同四半期の全社売上高は市場予想を上回った。

4日の発表によれば、1-3月の売上高は前年同期比2.5%減の948億ドル(約12兆7000億円)。アナリスト予想は926億ドル。自社予想は約5%の減収だった。

決算内容は、コンピューター・スマートフォン業界が見舞われていた低迷からアップルが脱しつつある状況を示唆した。主要サプライヤーのクアルコムが3日発表した決算で携帯端末需要を巡る懸念が再燃していただけに、投資家には特に大きな安心材料となった。中国での売上高も予想を若干上回った。

同社は予想通り、900億ドルの自社株買いを発表した。四半期配当は4%引き上げ、1株当たり24セントとした。

決算発表を受け、米株式市場の時間外取引でアップル株は一時2%高を付けた。通常取引終値は1%安の165.79ドル。年初来では28%上昇している。

ただ1-3月期は新型コロナウイルス禍以降では同社初の2四半期連続の減収となった。1株利益は1.52ドルと前年同期から変わらず、アナリスト予想の平均(1.43ドル)を上回った。

アップルはアナリストとの電話会合で、4-6月(第3四半期)も1-3月期と同程度の売上高減少になるとの見通しを示し、3%前後の減収ペースを示唆した。また為替変動が引き続きマイナスの影響を及ぼす見込みだとした。

旗艦製品であるアイフォーンの1-3月売上高は513億ドルと、市場予想(490億ドル)を上回った。ティム・クック最高経営責任者(CEO)によれば、前年同期比1.5%増にとどまったものの、1-3月期としては過去最高。「厳しいマクロ経済環境」の中でも売り上げを伸ばしたとクック氏は発表資料で説明した。

他のテクノロジー企業の経営幹部と同様に、クック氏も決算発表の場でAI(人工知能)に言及。潜在的な可能性は大変大きいとし、アップルは引き続き「非常に慎重に」製品に取り入れていくと述べた。

タブレット「iPad(アイパッド)」の売上高は前年同期比13%減の66億7000万ドルと、市場予想(67億ドル)とほぼ一致した。エントリーモデルを刷新した機種など新モデルは1-3月期の需要拡大にそれほどつながらなかった。

パソコン(PC)「Mac(マック)」の売上高は前年同期比31%減の71億7000万ドルと、市場予想の77億ドルに届かなかった。

腕時計型端末「アップルウオッチ」などを含むホーム・ウエアラブル・アクセサリー部門の売上高は1%弱減の87億6000万ドル。市場予想は85億ドルだった。

「iCloud(アイクラウド)」や音楽配信アップルミュージックなどのサービス事業の収入は209億1000万ドルと、市場予想(211億ドル)を下回ったものの、前年同期比で5.5%増となった。

「インドは転換点に」

クックCEOは決算発表後のアナリストとの電話会議で、幹部らとともにインドに何度も言及。世界最多の人口を抱えるようになった同国がいかに巨大市場と製造拠点を兼ね備える存在に変わりつつあるかが強調された。

アップルは先月、インド初となる直営店2店舗をオープンさせ、1-3月期の同国での売上高は過去最高を記録している。

クックCEOは「中間層が急拡大しており、インドは転換点にあると実感している」と述べ、「インド市場はダイナミックで、信じられないほど生き生きしている」と語った。

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