「ChatGPT一強」とは限らない?最新「AI業界地図」、半導体、クラウド、AI開発、ITサービス階層別に総ざらい
爆発的に普及する対話型AIのChatGPT。日本企業の中にも社内での業務や事業に活用しようという動きがあるが、一方で情報漏洩や著作権などのリスクに対する懸念もある。4月17日発売の『週刊東洋経済』では「ChatGPT 仕事術革命」を特集。「第4次AIブーム」の本格的な到来に備えて会社員が知るべき生成AIの今を追った。
ChatGPTの登場で、誰でも使える「生成AI(人工知能)」サービスの熾烈な開発競争が始まっている。ビジネスでの活用や投資先として見るうえでも、どの企業が有望か、全体像を把握することは重要だ。
下の「業界地図」は、生成AIの主要プレーヤーを、生成AIの搭載を進めるITプラットフォーマー、生成AIの開発企業、AIモデルを動かすのに不可欠な半導体メーカーと階層別に分類したものだ。
現時点で市場を支配しているのは最上段に位置する3社。マイクロソフト、オープンAI、エヌビディアになる。
ChatGPTの開発元であるオープンAIは、非営利のAI研究機関だが、2019年に営利企業を設立しマイクロソフトが出資。その後、GPT-3などの独占ライセンスを供与した。
マイクロソフトは自社の検索・クラウドサービスに最新のGPTを組み込み、驚異的なスピードで誰もが使えるAIサービスを生み出している。
■生成AIに不可欠なAI半導体
生成AIの開発・実行に不可欠なAI半導体の世界シェア8割を握るのはエヌビディアだ。マイクロソフトとは、2021年に自然言語生成モデル「MT-NLG」を共同開発、2022年にはクラウドAIコンピューターで提携しており、AI半導体の覇権を握っている。
この先、GAFAMの中でマイクロソフト連合に対抗できるのはどこか。筆頭はアルファベット(グーグルの親会社)だろう。ただ、メタ・プラットフォームズ(旧フェイスブック)や、クラウドサービスで首位を走るアマゾン・ドットコムのクラウド部門(アマゾン・ウェブ・サービス、AWS)も大規模言語モデル(LLM)を独自に開発しており、今後どんな番狂わせが起こるかはわからない。
LLMの性能を評価する指標の1つに「パラメーター数」があるが、グーグルのPaLMは5400億とGPT-3.5の3550億を上回る。グーグルは4月20日、グループ傘下のディープマインドとグーグルのAI研究部門を統合することを発表。オープンAIへの対抗姿勢を鮮明にしている。
最先端のLLMを開発するのは大半が米国の企業だが、もう1つのAI大国である中国も追い上げに必死だ。2023年3月には百度(バイドゥ)が、対話型AIの「文心一言」を発表。4月にはアリババグループも最新の大規模AI言語モデル「通義千問」を公開するなど、これに続く。
