新品でも中古でもない「整備品スマホ」 日本で流行る?

新品でも中古でもない「整備品スマホ」 日本で流行る?

4月19日、新品でも中古でもない「整備品」スマホを取り扱うBack Marketが、日本における事業展開について報道関係者向けの説明会を開きました。

そもそも整備品とは何なのか、また中古市場の拡大が期待される日本で流行する可能性はあるのか、運営会社に聞いてみました。

日本のスマホ市場にローカライズ

Back Marketは、2014年にフランスで設立後、世界17か国に事業を展開しています。

電子機器のリユース需要が世界的に高まる中で、新品と中古の間にある「リファービッシュ」市場を狙っているのが特徴です。

リファービッシュとは、日本語では「整備済製品」とか「中古整備品」と訳されています。単なる中古品との違いとしては、専門の業者が整備や修理をしており、独自の品質保証を付けている点を挙げています。

具体的には、Back Marketでは購入後30日以内であれば理由を問わずに返品が可能。さらに配達日から1年間の動作保証があり、バッテリー容量は初期容量の80%以上を保証しているといいます。

Back Market自体は、こうしたプラットフォームの運営に徹しているとのこと。実際にスマホを整備し、消費者に向けて販売しているのは所定の審査を経た事業者となっています。

主に取り扱っているのはiPhoneやiPad、Apple Watchといったアップル製品ですが、アップル自身も「認定整備済製品」としてリファービッシュ品を販売しています。

しかし価格は大きく異なり、アップルの整備品は新品価格の15%オフ程度であるのに対し、Back Marketの整備品はA、B、Cのグレードによって30〜70%オフ、平均50%オフとしています。

たとえばBグレードの場合、画面にキズはないが、「本体に50cm(腕の長さ程度)以上離れたところからでは確認できない程度のごく軽いキズ」があると説明されています。

展示されたiPhoneのサンプルには、たしかに近くで見るとはっきり分かるキズが複数ありましたが、ケースを付けて使うのであれば気にならないレベルといえそうです。

日本市場については、昨年比で取扱高が3〜4倍に成長しており、社内では世界で最も伸びているとのこと。社員も1名から16名に拡大しています。

日本の中古スマホ特有の事情にも対応しており、キャリアによるネットワーク利用制限については「○」か「△」であれば販売しており、購入後に使えなくなる「赤ロム」については永久保証を受けられるとのことです。

また、携帯キャリアなどの大幅な値引きにより、新品が安く手に入る機会が多いことも特徴です。この点については「2月には公正取引委員会がスマホの過剰な割引きを問題として取り上げるなど、近いうちに変わっていくのではないか」(山口氏)との期待感を語っています。

今夏には紛失や落下、水濡れなどに対応した追加の保険商品を提供予定。取り扱う製品カテゴリをゲーム機などに拡大し、2024年には「下取り」も始める計画としています。

手に取れない弱点をどうカバーするか

すでに日本では中古のスマホを取り扱う店舗が全国の各都市に展開しています。中古なら、実物を手に取って状態を確認したい人も多いでしょう。

一方、Back Marketはオンラインに特化しているものの、Webサイトには実物の写真がなく、届いてみるまでどんな状態なのか分かりません。これはかなり難しい挑戦をしているようにも感じます。

日本でBack Marketについて検索すると、「怪しい」とか「ブラックマーケットか?」といった投稿がヒットするのが現状です。こうした状況は運営会社も把握しており、今後の認知度向上を課題として挙げています。

日本においても、少しでも安くiPhoneを買いたいという需要は非常に大きいと思われるだけに、スマホを買うとき「リファービッシュ」を意識する人がどれくらい増えるか、注目といえるでしょう。

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