中国、生成AIの規制着手 「政権転覆」などの内容禁止
中国政府は11日、「生成型AI」と呼ばれる人工知能(AI)を使って文章や絵などを自動的に作成するサービスの規制に乗り出すと発表した。国家政権の転覆などに関わる内容の提供を禁じる。対話型のAIサービス「チャットGPT」が世界的に話題になり、中国でも同様のサービスへの参入が相次いでいることを受けて管理を強化する方針とみられる。
国家インターネット情報弁公室は11日、「生成式AIサービス管理規則案」のパブリックコメント(意見公募)を始めた。それによると、生成型AIを使ったサービスを始める前には、当局に「安全評価」の届け出を必要とした。「社会主義核心価値観」を体現する内容であることを求め、社会主義制度の打倒や国家分裂の扇動、暴力、わいせつといった内容を含むことを禁じた。意見公募は5月10日まで行われる。
生成型AIは、学習した内容を踏まえて回答を導き出す。インターネット上の大量のデータを基礎とするため、回答の正確性や著作権の問題も抱えている。また、チャットGPTは中国共産党政権の公式見解とは異なる回答がみられるため利用が制限されている。
チャットGPTで新疆(しんきょう)ウイグル自治区について質問すると、中国政府の「少数民族に対する人権侵害」といった問題にも触れて回答する。中国でも生成型AIのサービスが進む中、いち早く規制に着手してそうした「問題」を防ぐ思惑があるとみられる。
中国では、米中対立も背景にAIサービスの研究開発や投入が積極化している。中国インターネット通販最大手のアリババ集団は11日、対話型AIサービス「通義千問」を発表。アリババの交流サイト(SNS)などへの活用などを進めるという。
中国ネット検索最大手の百度(バイドゥ)は3月、対話型AIサービス「文心一言(アーニーボット)」を発表。質問に文章で回答するほか、文章による指示で動画や画像を作成するといった機能がある。
