新型BMW 2シリーズ アクティブツアラーは“ファミリー臭”を見事に払拭した(小沢コージ)
BMW 2シリーズ アクティブツアラー
(車両価格:¥4,470,000/税込み~)
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なるほど! こんなイメチェン手法があったのか。それは2014年に初代上陸、BMWブランド初のFFコンパクトとして話題になった2シリーズ アクティブツアラーの新型2代目だ。
2シリーズには他にも2ドアクーペやカブリオレがあるが、どれもリア駆動のFR車。フロントエンジンで前輪を駆動するFF車はこのハッチバックのアクティブツアラーと3列シートミニバンのグランツアラーしかなく、どちらも走りはスポーティで良いが見た目は正直今ひとつだった。
ノーズが短くいかにもファミリー向けたるずんぐりむっくりボディ。スマートなBMWイメージにあまり合わず、昨年2代目が発表されたと聞いても胸はときめかなかったもの。
実際、新型の寸法を見ても、ほぼ初代のまま。全長×全幅×全高は4385×1825×1565mmで1cm長く2.5cm幅広く1.5cm高くなってるだけ。おっとりしたマスオさん的フォルムは変わってないはず?
フロントマスクの大変貌でムード激変!
しかし実車を見てビックリ。ムードが全然違うのだ。理由は一目瞭然、フロントマスクの大変貌だ。BMWのシンボルたるキドニーグリルが大幅に大きくなり、ほとんど「顔だけ7シリーズ」になっている。最近グリルが巨大化しているBMWだが、これほど効果的なモデルもない。威圧感のないフォルムをグリルが補い、高速で後ろにつかれたら「あ、BMW7シリーズが来た」と思って道を譲る人もいるだろう。
インテリアも大幅にリッチ化。今回筆者が乗ったディーゼルの218dが高級本革内装をオプション装着してるからだけではない。
昨今の自動車スマート化の象徴たるモニターは、7シリーズ顔負けのリッチに湾曲したカーブドディスプレイになり、高級EV、BMWiX同様のフローティングアームレストも備え、しつらえは完全に高級車的。
車内オペレーションシステムも最新世代のiドライブ8をいち早く導入。おなじみのコントローラを廃したことにより、操作感覚も一新した。正直、慣れていない人は戸惑うだろうが、BMWに慣れたオーナーならスマホのようにサクサク動かせるはず。
もうマスオさんとは呼ばせない!
それだけじゃない。初代とスペック的にはさほど変わってないはずの1.5ℓ直3ガソリンターボの218iと今回筆者が乗った2ℓ直4ディーゼルターボの218dだが、後者はピークトルクが360Nmに増えてる上、燃費も大幅改良。WLTCモードで18.7km/ℓを記録するだけでなく、高速メーター計測で25km/ℓをあっさり突破した。ハンドリングもFF車とは思えない上質なタッチに再び進化。
扱いやすさはそのままに威圧感、プレミアム感、走り味を大幅上昇させた新型2シリーズ アクティブツアラー。かつてはBMWラインナップの中で、唯一冴えないマスオさん的ポジションにいたが、ひとクラス上のプレミアム感を纏い始めたのだ。
唯一の難は218iで447万円、218dで476万円スタートのイマドキな価格設定。人気のオプションを付けるとオーバー500万円も確実とくる。
ここはさすがにツラいけど……リッチファミリーの奥様向けとしてはきっと相応しいんでしょうねぇ。
