ツイッター、いったん解雇の従業員の一部に会社復帰を要請-関係者

ツイッター、いったん解雇の従業員の一部に会社復帰を要請-関係者

(ブルームバーグ): イーロン・マスク氏が先に440億ドル(約6兆4700億円)での買収を完了したツイッターは、4日に人員の約半減にいったん踏み切った後、失職した何十人もの元従業員に連絡を取り、会社に戻るよう要請している。

非公開情報だとして事情に詳しい関係者2人が匿名で明らかにしたところでは、復帰要請を受けた人々の一部は誤ってレイオフされたほか、マスク氏が計画する新機能の構築に必要と考えられる職種や経験の持ち主であることを幹部が認識する前にレイオフされたケースもある。

ツイッターはコスト削減の一環として、電子メールを通じ約3700人を削減した。多くの従業員は、電子メールやビジネス用メッセージアプリのスラックといった全社システムへのアクセスが突然停止されたことで失職を知った。会社復帰の要請はレイオフのプロセスが大急ぎで進められ、混乱に満ちていたことを裏付けるものだ。

ツイッターの広報担当者にコメントを求めたが返答はなかった。いったんレイオフした元従業員を再雇用する計画についてはニュースサイトのプラットフォーマーが先に報じていた。

一方でマスク氏は4日、「ツイッターの人員削減に関しては、会社が毎日400万ドル強を失っている状況では、残念ながら選択肢はない」とツイートしていた。

関係者によれば、ツイッターには現在3700人近くの従業員が残されている。マスク氏はこうした従業員に対し、早急に新機能の提供に動くよう求めており、新たな締め切りに間に合わせるため従業員が職場で寝泊まりしているケースもあるという。

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ツイッター、「認証バッジ」の有料提供29日に再開へ=マスク氏

米ツイッターを買収した米実業家イーロン・マスク氏は15日、アカウントが利用者本人のものであると証明する青いチェックマーク(認証バッジ)を有料で付与するサービス「ブルー」を今月29日に再開すると明らかにした。

再開後は、認証済みの名前を変更した場合、ツイッター側でサービスの条件を満たしていると確認できない限り、青いチェックマークが削除される。

認証バッジは従来、政治家や有名タレントなど著名人のアカウントにのみ付与されていたが、収入源拡大を目指し一般向けに有料提供を開始した。

ただ、偽アカウントが急増したため11日にサービスを一時停止。マスク氏は先週、19日ごろに恐らく再開するとの見通しを示していたが、後ずれした。

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Twitter取締役を「全員解任」、マスク氏が描く壮大計画を大胆予測

イーロン・マスク氏がツイッター社のCEOに就任し「取締役の全員解雇」を断行しました。これは単なる横暴や権力欲ではなく、計算された戦略です。裏にはマスク氏が経営するテスラ、スペースX、ツイッターの3社が揃わないと実現しない「ある狙い」が存在します。(百年コンサルティング代表 鈴木貴博)

マスク氏がツイッター社のCEOに

取締役全員解雇を断行

 ツイッターを巡る動きがあわただしくなってきました。イーロン・マスク氏によるツイッターの買収劇は、訴訟から一転して和解、10月27日に買収を完了し、即日、前CEOと前CFOを解雇したと報じられました。

 それだけではなく10月31日付でマスク氏がSECに提出した書類によれば、すでにツイッター社の取締役9人は解任され、現在ではイーロン・マスク氏が唯一の取締役となっていることが判明しました。

 マスク氏はかねがねツイッター社の収益が低いことを問題視していると報じられ、大幅な解雇がこれから始まると予想されています。同時に不正アカウントのチェックや凍結ルールなどについての不満からツイートの新しい監視体制を導入したり、ハッシュタグや認定バッジの有料化などサービス変更も進みそうです。

 大規模なリストラを進めるにも、サービス内容の大幅な変更を行うにも、社内の抵抗勢力が邪魔になるでしょう。その意味でまずはマスク氏が全権を握ったというのが、一般的な見方です。

 同時に、起業家の誰もが持つ権力欲があるのではという裏を読んだ見方も目立ちます。業績が低迷するツイッター社の改革の推進が表の理由とすれば、旧態依然たる大組織に乗り込んで、思うままに動かしたいという権力意識が強いというのが全員解任まで至った裏の理由ではないかというのです。

 ここまでは経済に関わるメディアの報道と同じなのですが、長らくイーロン・マスク氏の行動を観察してきた私としては、この話にはさらに裏のウラの理由があるように思えて仕方ありません。ここからは未来予測専門の経済評論家のかなり尖った推理だという前提で、記事をお読みいただければと思います。

テスラ、スペースX、ツイッターは

マスク氏の構想に欠かせない

 イーロン・マスク氏は一見破天荒な起業家に見えますが、その行動には一貫した理由があります。無駄なこと、意味のないことにはマスク氏は時間は使いません。

 今回、マスク氏がツイッターを買収して改革を進めるとなると、経営者としても投資家としてもものすごく大きなエネルギーを割かざるを得なくなります。スペースXの宇宙事業がうまく回り始めた一方で、テスラの販売台数は中国勢と熾烈な世界トップ争いを繰り広げている今、ツイッターにマスク氏の貴重な時間を費やすのは一見愚策に思えるかもしれません。

 しかし、ツイッターがスペースX、テスラと連なるマスク氏の構想の重要パーツだと捉えたら、この絵柄はまったく違ったものに見えてきます。

 次世代の自動車業界の動向として中国でレベル4の自動運転車の発売が発表され、アメリカ・アリゾナ州のフェニックスでは無人のロボタクシーが運行を始めている今、業界としてはEV化と自動運転化はひとつの節目を迎えつつあります。

 そうなると次なる自動車業界の主戦場は「コネクテッド化」に移ります。日本人はコネクテッドカーというとCMのイメージから、カーナビがネットやコンタクトセンターにつながって車のサービスが便利になることを思い浮かべることが多いのですが、実際の主戦場はもっと深いところにあります。

 簡単に言うと、コネクテッド化の主戦場はIoT、つまり車の部品が「つぶやく」ことなのです。

自動車の部品が

「つぶやく」時代が来る

 例えば、こんな未来です。

 第一段階では今、ツイッターでよくリツイートされているドライブレコーダーの動画のように、ドライブレコーダーが自分でつぶやき始めるかもしれません。

「わしはドライブレコーダーだが、今、目の前で事故起きたんで見てくれんかな」とか、「前を走ってるレクサス、5ナンバーだということは盗難車ちゃうやろか?」とか、機械なのに勝手につぶやきだすわけです(注:IoTで部品がつぶやく言語は、実際にはわれわれの言語とは異なります。また部品のつぶやきがTwitter上に投稿されるわけではありません。記事内では擬人化して表現してあります)。

 これが第二段階になると、車の内部で部品同士がつぶやきだします。

「なんかブレーキ、踏まれ過ぎとちゃうか?」

「たしかに。わしはパッドやけどずいぶんすり減ってきたわ」

「こっちはエンジンやけどそもそもエンジンブレーキ、利いてへんで。なんかコントロールユニットがバグってるんとちゃう?」

「とにかくドライバーと販売店、両方にアラート出しとこうか?」

 みたいに連携してくれるようになります。

 第三段階になると車同士で語り合ってくれるようになります。

「自動運転モードで燃費が悪いのは、こりゃ車の責任だよな」

「同じ車種の別の車だけど、主に加速のときに燃費を下げとるようだぜ」

「他の車種はどう?」

「オレの車は急加速はしないようにしとる。テスラ全体でそうしたほうがいいんとちゃうやろか?」

 日本人はIoTというと、部品が個別に自動車メーカーのマザーコンピューターにつながって不具合を報告するようなイメージで考えがちです。しかし、実際のIoTはこのように部品同士がツイートしたり情報を拡散しあって、リツイートの多い不具合に注目が集まるようなSNS型のネットワークを想定したほうがより未来に近いはずです。

 さらに第四段階となると車と行政がつながります。

「この交差点、いつも無駄に直進信号が長いうえに、右折信号短かすぎだよ」

いいねとリツイートした車が500台。

「そろそろ行政が動いてくれてもいいんとちゃうかな」

 みたいな感じです。

 車の場合、郊外を走ることも多く、日本でも山間部に入れば携帯は圏外になりますし、国土の広いアメリカならなおさらそうでしょう。そんなときも、マスク氏が経営するスペースXを利用して宇宙経由でのナビも可能です。

「盗難車、州境を超えて砂漠に逃げ込むで!」

「大丈夫デス。補足シマシタ」

 みたいな感じでしょう。

 基本的にコネクテッド化の時代には、クルマの内部部品同士、そして同じメーカーの部品同士、ひいてはそれらの無数の車から発信されるビッグデータ情報がすべてつながり、有効な形で解析されて、モビリティ社会全体をカイゼンしていきます。

 これはそれほど遠い未来の話ではなく、2025年から2030年ぐらいの未来ではそのようなフェーズに自動車産業が移行していきます。

テスラ車の部品同士が通信網を使い「ツイート」し

AIがそれを学習する未来が来る

 すでにこのような未来に対して、イーロン・マスク氏率いるテスラはツイッター買収以前に3つの布石を打っています。

(1)垂直統合の製造体制

(2)ECU(エレクトリックコントロールユニット)の集約

(3)自前の充電インフラ

 この3点が、自動車産業全体が次のフェーズに移行した際に日本車陣営が脱落する落とし穴だと言われています。

 日本車はピラミッド型の協力会社によって水平分業する形で車の部品の設計、生産が行われています。それに対してテスラは極力、テスラ一社で自動車を生産できるように設計し生産しています。ですから、テスラの部品はお互いにつぶやきやすくできているのです。

 二番目のECUの集約が実は日本車の一番の弱点です。日本車は部品同士の連携がすごくやりづらい設計思想になっています。各部品メーカーが自分の領域の部品のコントロールのためにバラバラに開発した、20以上のコントロールユニットが搭載されているからです。今はそれが「半導体不足」という理由で、業績の足を引っ張っています。しかし、コネクテッド化の時代になると「船頭多くして船、山に上る」的な連携障害になっていきます。

 一方、テスラの場合は自前で設計した(つまりブラックボックスがない)ごく少数のECUで車を制御しています。そのため、クルマをコントロールするOSのアップグレードが比較的容易にできるのです。これは偶然などではなく、次世代の車の到達地点を最初から考えているからこそできるわけです。

 そしてテスラが自前の充電設備のネットワークに今のうちから投資しているのは、最終的にコネクテッド化されたEV車が都市の電力インフラ(エネルギーグリッド)として機能することまでを構想に織り込んだものなのです。

 そこに今回、4番目の武器としてツイッターがテスラ陣営に入ってきたわけです。来るべきIoTの時代には、テスラ車の部品同士が通信網を使用して、無数のツイートやリツイート情報を発信し交信することになるでしょう。

 それらの情報の大多数はジャンク(意味のない情報)であるわけですが、ごく一部はモビリティ社会として非常に重要な情報になる。砂漠の砂からダイヤを見つけられる企業が勝つ時代に必要なことは、ビッグデータを支配する企業能力、言い換えればエンジニアの物量と質、そしてAIとクラウドにつぎ込めるカネということになるはずです。

 それをイーロン・マスク氏はわずか6兆円で手に入れたのです。

取締役全員の解任は

横暴ではなく「戦略」

 ところで、今度はツイッター社の幹部になったつもりで考えてみましょう。

 新しい人が外部からやってきて、「3年以内に、部品同士がつぶやくのに最適なSNSへと変えていくからな」と宣言したら、どう思いますか?おそらく「きょとん」となるのではないでしょうか。

 だからイーロン・マスク氏はまず取締役全員を解任したのではないでしょうか。従業員の解雇が一番多くなりそうなのは法務部門と管理部門だと予想されています。これも会社の役割を全く違うものへとつくり変えていくのだとすれば腹に落ちる布石だと思います。

 さて、これはあくまで未来予測の専門家の私的な推察です。メディアの報道を見るとイーロン・マスク氏によるツイッター買収劇は、主に言論の自由とネットの公共性に対する大富豪の横暴として捉えられているようです。

 今から数年後、その通りの結果になってマスク氏が「敗軍の将」として反省するのか、それともメディアが思いもよらなかった形で買収の成果が誰の目にも見えるようになり「勝てば官軍」として新しい自動車業界にマスク氏が君臨することになるのか?

 そのような観点でツイッター買収劇の裏のウラまで推察しながら、今後の推移を見守るのも面白いと思いませんか?

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