母親は旧統一教会に「破産後も献金続けていた」…山上容疑者の伯父が証言
安倍晋三・元首相(67)が銃撃されて死亡した事件で、山上徹也容疑者(41)の伯父(77)が15日、報道各社の取材に応じた。母親が宗教団体「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」の活動を始めたのは山上容疑者が小学生の頃で、伯父は「破産後も献金を続けていた」と証言した。母親は事件直後から伯父の自宅に身を寄せているが、事件の話はしていないという。
同連合は、母親の入信時期を「1998年頃」としていた。しかし、伯父の説明では、母親が活動を始めたのは91年頃。母親は直後に2000万円を統一教会に献金し、まもなくさらに3000万円を献金した。
原資には山上容疑者が4歳だった頃に自殺した父親の生命保険金のほか、98年に死去した母親の実父から相続した自宅や会社の土地などを売却した金も充てた。2002年に破産宣告を受けるまでの献金総額は1億円に上ったとしている。
伯父は、母親が活動を始めた背景について「夫の自殺のほか、(山上容疑者の1歳上の)兄が小児がんを患っていたことで悩んでいた」と話す。また、母親の実弟が交通事故で亡くなり、母親の実母が1982年頃に亡くなったことにもショックを受けていたという。
伯父は母親の家を経済的に援助していたが、母親が献金するため、94年頃にやめた。山上容疑者の兄から「食べるものがない」と連絡が来ることもあり、缶詰を送っていたという。母親は献金を理由にたびたび金を無心し、伯父は「お茶をぶっかけて追い返したこともあった」と語った。
山上容疑者は大学への進学を希望していたが、経済的な理由で断念し、消防士を目指して専門学校に進んだ。その入学金は伯父が援助したという。
生活に余裕がなくなる中、母親は統一教会の本部がある韓国を度々訪れていた。山上容疑者は2002~05年に海上自衛隊に入隊していたが、05年1月に自殺未遂騒動を起こした。母親はその時も韓国におり、伯父が連絡したが、帰国しなかったという。
母親は事件のあった8日午後、奈良市内の自宅からタクシーで移動し、伯父の自宅に身を寄せた。疲れ切った様子で、事件のニュースを見ているが、反応を示していないという。伯父は「事件については話をしていない。何か思うことがあるのだったら、すでに(旧統一教会から)脱会してるだろう」としている。
同連合は11日に開いた記者会見で「破産した人にさらに献金を求めることはない」としていたが、伯父によると、母親は破産した後も少額だが献金を続けていたという。
伯父は「統一教会によって、(一家は)生活できなくなっていた」と話した。
