電子レンジも洗濯機も姿を消した家電量販店、買い物客も「こんな光景は初めて」

電子レンジも洗濯機も姿を消した家電量販店、買い物客も「こんな光景は初めて」

 全国的な家電の品薄が、青森県内にも波及している。家電量販店では、電子レンジや洗濯機など幅広い製品が店頭から姿を消した。世界的な半導体不足に加え、中国・上海市で行われた新型コロナウイルス感染拡大に伴うロックダウン(都市封鎖)が拍車をかけた格好で、消費者の間には戸惑いが広がる。

 「客が来ても展示品を見てもらっているだけ。業界で30年以上働いているが、『2か月待ち』と伝えるなんて初めてだ」。県内でも複数店舗を展開するある大手家電量販店の担当者は、ため息交じりに漏らした。この店では、洗濯機や炊飯器、電子レンジのほか、これから商戦を迎えるエアコンなど幅広い家電製品が品薄で、一部は納期も見通せない状況が続くという。

 別の大手量販店の店舗でも、新規受注の一時停止を告げる貼り紙を掲示。県内各地で家電製品が姿を消している。

 6日に青森市内の量販店に冷蔵庫や洗濯機の下見に来た同市の会社員男性(65)は「入荷待ちの製品もあった。ニュースで品薄とは聞いていたが、こんな光景は初めて見た」と困惑気味だ。

 家電生産に必要な半導体は、世界的な景気回復で不足。そこに中国の感染者を徹底的に抑え込む「ゼロコロナ」政策が重なり、現地生産や中国製部品の製造が滞ったことで影響が拡大している。

 パナソニックホールディングス傘下で、事業会社のパナソニックは4月中旬以降、ドラム式洗濯乾燥機や電子レンジなどの一部製品の新規受注を停止。日立製作所も、部品が調達できないため4月下旬から洗濯機の一部で新規受注を止めている。三菱電機は、5月末に予定していた炊飯器の新モデルの発売延期に追い込まれた。

 上海市のロックダウンは1日に事実上解除されたものの、長期間工場が閉鎖された影響は大きい。日立の広報担当者は「人員や部材の確保は簡単にできず、すぐに元通りとはいかない」と説明する。

 中国が「ゼロコロナ」政策を掲げる限り、再びサプライチェーン(供給網)が混乱する可能性も残る。家電市場も新型コロナに振り回される状況が続きそうだ。

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