赤っ恥プーチン大統領…ウクライナ南部2州の編入狙うも住民は「ロシア国籍」欲しがらず

赤っ恥プーチン大統領…ウクライナ南部2州の編入狙うも住民は「ロシア国籍」欲しがらず

プーチン大統領は25日、制圧下のウクライナ南部のヘルソン州、ザポリージャ州の住民を対象に、ロシア国籍を取得する手続きを簡素化する大統領令に署名した。両州をロシアに編入し、「戦果」としたいようだが、空振りに終わりそうだ。

ロシアはヘルソン州の全域とザポリージャ州の一部を支配したと主張している。今月に入り、両州に通貨ルーブルを導入するなどロシア化を加速。住民のロシア国籍の取得を進め、最終的にはクリミアのようにロシアに編入する魂胆だ。

クリミア併合では編入の是非を問う「住民投票」が実施された。両州でも「住民投票」により、民主的な手続きを演出した上で、ロシアに編入するとみられていた。ロシアの工作により「編入賛成」が多数を占める“インチキ投票”になると確実視され、ウクライナや欧米は反発していた。先月下旬、英国防省はヘルソン州の住民投票について「占領の正当化が目的だ」と警戒を示していた。

ところが、両州の編入は住民投票を経ず、両州の親ロ政治家がプーチン大統領に「要請」する形で進められている。なぜ、住民投票は行われないのか。筑波大名誉教授の中村逸郎氏(ロシア政治)がこう言う。

「ロシア軍が壊滅的な破壊を行ったため、住民投票を実施できる状況ではありません。多くの住民は国内外に避難しています。残っている住民も誰がどこに住んでいるのか分からず、住民投票の案内を送ることも難しい。役所や警察も機能していない。州としての体をなしていないのです」

ロシア国籍を取得すればどこに連れていかれるか分からない

ヘルソン州の州都ヘルソンでは、ロシア軍の占領後、人口30万人のうち約40%が脱出したとの推計もある。手続きの簡素化を受け、両州でロシア国籍を取得しようとする住民はどれくらいいるのだろうか。

「ロシアでも侵攻後わずか1カ月で約380万人が国外に脱出しました。今、誰がロシア国民になろうと思いますか。両州でロシア国籍を希望する住民はほとんど登場しないと思われます。ロシア国籍を取得すれば、どこに連れていかれるか分からない。戦争に動員されるかもしれない。プーチン大統領は国籍取得の簡素化を打ち出し、両州のロシア化を戦果としようとしたのでしょうが、住民がいかにロシアを嫌っているかが浮き彫りになりそうです。プーチン政権が『親ロ派が多い』と“プロパガンダ”を流している東部ドンバス地方でも住民はロシアへの反感を強めています。ここでもロシア化はうまくいかないでしょう」(中村逸郎氏)

タス通信によると、ロシアのショイグ国防相は24日、軍事作戦の遅れを初めて認めたが、「作戦の全任務を達成する」と長期戦の構えを示した。早く失敗に気づき、停戦した方がいい。

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