ウクライナ侵攻したロシア軍はどこまで強いか

ウクライナ侵攻したロシア軍はどこまで強いか

1.ロシアの暴挙

①不法占拠している地域に対しての違法行為

・国籍を伏せた軍人(ロシアの軍人以外にはあり得ない)がウクライナに入り込み、軍事的な手段でウクライナ政府軍と戦っていたこと

・隣国ウクライナの領土の一部を不法に占拠していたこと

・占拠している住民(偽住民)の代表がその独立を宣言したこと

・偽住民代表からの要請に基づき、ロシアが一方的に承認したこと

・共和国代表という住民と、「平和維持目的という理由で軍を投入する」「その地に、軍事基地を建設する」とする協定を結んだこと

②ウクライナ、NATOや米国に対する恫喝

・2021年末、ウクライナの国境近くに15万~20万人の軍部隊を終結させて、軍事的な圧力をかけていた。

 15万~20万人の兵は、ウクライナに全面侵攻が可能な兵力だ。ロシアは、全面侵攻する動きを示して、ウクライナやNATO(北大西洋条約機構)、米国に圧力と脅しをかけた。

・ロシアの要求に応じなければ、軍事技術的な措置を取ると圧力をかけた。

 軍事技術的措置というのは名目的な表現であり意味不明だ。軍事侵攻という表現を使ってはいないが、実際的には、不法占拠地域やウクライナ全土に軍事侵攻を行うということである。

・国境を越えウクライナに侵攻し、ウクライナの軍事基地への攻撃を行っている。

 ロシアは、ロシアの言うことを聞かない隣国を軍事力でねじ伏せようとしている。牙を剥き出して襲うロシアの本性が現れた。

 では、ロシアが実際にウクライナ全土に軍事力を侵入させ、占領するのかということを考察する。

2.死を恐れない屈強の戦士

 ロシアは、旧ソ連時代から力を信奉する国家だ。

 それでも、実は臆病であり、通常であれば勝利できる3倍の戦力をもってしても戦いを始めなかった。

 5倍、それ以上の戦力を集中しなければ全面侵攻を開始しなかった。

 太平洋戦争終戦間際に、ロシア軍が満州になだれ込んだのも、配置されていた日本軍の主力が南方の島々に転用されてからだ。

 現在のロシア軍は、特殊部隊(スペツナツ)などの一部を除いて脆弱化している。

 2014年7月にマレーシア航空の旅客機がウクライナ東部上空を飛行中に墜落した。オランダの調査結果では、ロシア製のブーク地対空ミサイルによって引き起こされたという。

 ブーク地対空ミサイルは、レーダー、射撃指揮装置、ミサイルが一体となって運用されるものだ。

 高度に教育された専門のチームが作動させることができるものなので、特殊作戦部隊や歩兵部隊兵が作動させるものではない。半年から1年の教育を受けたものでなければ使えない兵器だ。

 つまり、ロシアの正規軍から派遣された者たちでなければ使えないのだ。

 おそらく、ロシアから派遣されたブークミサイル部隊が、マレーシアの旅客機をウクライナ戦闘機の反撃と思い、慌ててミサイル発射ボタンを押したのではないか。

 ロシア軍は、力を信奉する軍隊ではあるが、臆病で判断を誤る特質も持っている。

 ロシア軍は、海軍では多くの艦艇を退役させ、売れる艦は中国に売却した。例えば、未完成の空母「ワリャーグ」、ソブレメンヌイ級駆逐艦、キロ級潜水艦などだ。

 空軍では、爆撃機の解体を行い、中国の第一線で使用されている「Su-27」戦闘機も売却した。

 地上軍では、多くの師団(1万人規模の部隊)が解体された。ミリタリーバランスによれば、兵員数も、ソ連邦崩壊以前とその後では、半数以下までに削減された。

 極東ロシア地上軍は崩壊前では、40数個師団あったものが、現在では、半数以下の12個旅団(師団の半分から2/3の規模)と2個師団合計8万人である。

 4分の1以下になったということになる。軍の地位も下がり、予算も多く削減され、兵員の士気は下がっている。

 2000年8月12日に、攻撃型原子力潜水艦オスカーII型がバレンツ海で事故により沈没し、全乗員118人の生命が失われた。

 この時に、兵士の父母が集まって騒動を起こした。2005年には、カムチャッカ沖で小型潜水艇が海中で事故を起こしたが全員救出、2019年バレンツ海では、同じ小型の潜水艇の全員が死亡する事故が発生した。

 このように、軍内の事故が多発するのは、兵士の士気が低下しているからだ。

 戦争では多くの兵や国民が死傷する。兵士は、戦いを命ぜられれば、だれもが勇敢に戦うのだろうか。

 兵士は戦うことが好きなのだろうか。

 戦争で戦うことを最も恐れるのは兵士だ。死を恐れるからだ。

 兵士も国民も死にたくはない、負傷したくはないと考えるのは当然だ。

 軍人は好戦的のように見られているが、戦いで最も被害を受けるのは兵士なのだ。最も戦争をしたくないのが兵士である。

 とはいえ、国土防衛の場合は、国土・国民を守る使命があるので、命を懸けて戦う。

 だが、プーチンが命ずる正義のない戦いでは、戦う意識が低くなる。

 ソ連邦が崩壊した後、部隊は削減され、予算は減らされ、製造した兵器は破壊されたり売却されたりしている。

 さらに兵士は尊敬されず、その士気はかなり落ちている。パレードの映像を見ても、兵士に尊厳はみられない。

 現在のロシア軍兵士は、できるかぎり死にたくはないと考え、その家族も同じである。特殊部隊を除く兵士の戦意は高くはない。

3.ロシア軍は全面侵攻の戦いができるか

 では、ロシア軍は、どんな場合に全面侵攻するのか、どんな場合に攻撃しないのかまたは攻撃を停止するのかを考察する。

①どんな場合に全面侵攻するのか

・ウクライナがロシアの攻撃を防ぐ意志が弱いか、徹底抗戦しない、あるいは逃走する場合

・空挺作戦や特殊部隊による軍事的要点を早期に占拠できる場合

・現ウクライナ大統領を捕捉できる場合(降伏を強要)

・NATOや米国が、ウクライナの戦いを軍事支援しない場合

 つまり、ロシア軍が攻撃すれば、抵抗なくウクライナを占領できると確信できた場合だ。

②どのような場合に攻撃しないのかあるいは攻撃を停止するのか

・ウクライナ軍が国土を防衛する強い意志を示す

・徹底抗戦して戦いを継続する

・現大統領が捕捉されないで、統制された軍の指揮ができる

・NATOや米国が軍事支援を行う

・ウクライナ軍の強い反撃を受けて、ロシア軍に多数の死傷者が出る場合

 つまり、NATOが支援し、ウクライナ軍が徹底抗戦すれば、全面侵攻の可能性は低くなる。

 したがって、ウクライナ国民が、徹底抗戦の意志を示すことが、全面侵攻を抑止することにつながる。

4.防御側有利だが油断すると早期瓦解

 ロシア軍は、ウクライナ軍よりも兵員数、兵器の数量や近代兵器保有の点で優っている。

 また、サイバー戦や心理戦などを含めたハイブリッド戦も得意としており、ウクライナ東部に限定した局地戦になると、その効果も大きい。

 だが、防御する側が徹底抗戦の意志を持って、ウクライナの平原で、近代戦を実施すれば、防御側が圧倒的に有利である。

 防御は地形を有効に利用できる。攻撃は地形を利用できず、戦車や戦闘機は防御側から丸見えの状態になる。

 ロシア軍の戦車攻撃とウクライナ軍の対戦車戦闘について、航空優勢や砲撃戦との連携も踏まえて検討しなければならないが、単純化して分析し紹介する。

 戦車の射程は約2000メートル、対戦車ミサイルの射程は3000~5000メートルだ。戦車の射程外でミサイルを発見すれば、戦車に命中させることができる。

 ロシアの戦車にはアクティブアーマーという、対戦車ミサイルの命中効果を消滅させる火薬の箱を装備しているが、数発命中すれば、突進する戦車を止めることができる。

 第4次中東戦争(1973年)時に、エジプト軍の攻撃に対して、イスラエル戦車部隊が突進して攻撃したが、エジプト軍が準備していた対戦車ミサイルの反撃を受け、攻撃は失敗した。

 この時から、戦車は自由に戦場を走れることはなくなり、無敵ではなくなったのだ。

 ロシア軍戦闘機の攻撃とウクライナ軍の防空戦闘について、ウクライナ防空軍の防空ミサイルは、「S-300」というロシアと比較して1世代古い兵器ではあるが、射程120~300キロである。

 ロシア軍が電波妨害を行えれば、ウクライナのS-300は機能しないが、S-300が機能すれば、ロシア機を撃墜できる。

 ウクライナ軍の兵器は、ロシア軍と比べると1世代古いので、その弱点をロシア軍に付かれた場合には、対戦車戦闘、防空戦闘において、ウクライナは互角に戦えない場面も生じる。

 ウクライナとロシア軍は同じ兵器が多いことから、ロシア軍特殊部隊がベラルーシとの国境から通過し、ウクライナ国内を自由に行動できれば、ウクライナ国内の要点や東部を守るウクライナ軍の背後から攻撃することができる。

 ウクライナにとっては最も恐ろしい行動だろう。

5.ロシア軍にも弱点がある

 ロシア軍がウクライナ全土あるいはキエフまでに全面侵攻を行えば、ロシア軍の兵士は多数負傷するだろう。

 その場合、コロナの陽性が1日に20万人も発生しているなど、多くの問題を抱える国内事情がある中で、手厚い医療手当ができるのだろうか。おそらく手当はできない。

 反プーチン勢力が増加している現在のロシアでは、多くの兵士が死亡すれば、死亡した家族とともに暴動が起こる可能性は十分にある。

 ソ連邦崩壊後には、軍人の地位・名誉が下がり、給与を下げられ、一時期には支給されない時もあった。

 戦争になれば、大統領は兵士に命を懸けて戦えと言う。スペツナツと言う名の特殊部隊は、勇敢に戦うだろうが、戦車や歩兵戦闘車で戦う兵士は、生還したいがために、勇敢に突進する行動はとらない。

 つまり、ロシアの攻撃の主体は、ウクライナ軍の攻撃に晒されない火砲やロケット砲、短距離ミサイル(イスカンデル)を使った戦法になる。

 プーチン大統領は、中国と北朝鮮を除く全世界を敵に回した。

 世界のサイバー戦士は、ロシアを焦点に攻撃ができる。あらゆる方面から攻撃すれば、ロシアは耐えられないだろう。

 世界のサイバー戦士は、ロシアの暴挙を許してはならない。今だけは、一致して、攻撃を開始してほしいものだ。

6.東欧を暗黒の時代に戻してはいけない

 旧ソ連時代に、旧ソ連は衛星国と言われる国々に不当な政府を立ち上げさせ、その政府を承認し、軍事進攻し、反対勢力を軍事力で潰してきた。

 また、プーチンのロシアが、旧ソ連だったバルト3国や東欧諸国に対して、再び侵攻するのではないかという恐怖が高まり、ソ連に併合された辛い暗黒の時代を思い出すことになった。

 暗黒の時代の暴挙を、この21世紀になっても実行しているのだ。

 言うことを聞かない国を軍事力でねじ伏せて、言うことを聞かせようとする行為を、全世界は、許すべきではない。

 日本も遠く離れた地域でのできごとだと考えていてはいけない。

 日本は、現在、北方4島を不法に占拠され、不法にウクライナに侵攻しているロシアの隣にいることを忘れてはならない。

 また、ロシアの侵攻は中国の台湾に対する侵攻作戦のお手本になってしまった。この暴挙に反対しない中国も隣であり大変な脅威なのだ。

 非難や制裁をもってしてもロシアの暴挙を止めらなかった。我が国には、ロシアだけではなく、中国や北朝鮮の脅威も接近している。

 我が国は、現在の憲法のままで、軍事力で他国を踏み潰す行為を止められるのか。早急に議論し、準備すべきだある。

🍎たったひとつの真実見抜く、見た目は大人、頭脳は子供、その名は名馬鹿ヒカル!🍏