値上げ避けたい・本当に苦しい…原油高騰で産業直撃、表情曇らせる業者たち

値上げ避けたい・本当に苦しい…原油高騰で産業直撃、表情曇らせる業者たち

 世界的な原油価格の高騰が続き、宮城県内の産業への影響が広がっている。灯油などの需要が高まる冬季を迎え、関係者は不安を募らせている。(青木聡志、後藤陵平)

 甘い香りが漂うビニールハウス内。12月の出荷ピークを控え、高級イチゴの生育は順調だが、山元町の農業生産法人「GRA」副社長の橋元洋平さん(44)は表情を曇らせる。「先行きが見通せない」

 広さ約3万平方メートルに及ぶ巨大ハウス7棟では、夜間の冷え込みが厳しくなる12月以降、暖房器具の使用頻度が上がる。二酸化炭素を排出して光合成を促す機械も燃料が必要だ。

 重油や灯油の燃料費は例年、1シーズンで1000万円近くかかるが、業者から示された価格は昨年の2倍。さらに1000万円の負担がかかることになる。橋元さんは「企業努力でイチゴの値上げは避けたい」と話す。

 資源エネルギー庁によると、県内のレギュラーガソリンの平均価格(8日現在)は1リットル165・3円。世界経済の回復による原油需要の高まりで年初から価格が急騰し、昨年11月に比べて約40円も上がっている。今後、価格が下がるかは不透明だ。

 「ノリ養殖の生産繁忙期に大きな負担。近海で魚が取れない状況もあり、移動が増えて燃料の消費量がかさむ」。8日、塩釜市役所で開かれた各業界への対策会議で、県漁協塩釜総合支所の担当者が説明した。

 市によると、マグロ漁船が1回の漁で使用する燃料代は60万円程度上がっている。会議では、漁船の水揚げ金額に応じて補助金を支払う案や、一人親世帯に灯油の引換券を配る案などが浮上。佐藤光樹市長は「水産業だけでなく、様々なところで問題が出始めている。早急に対策をまとめたい」と語った。

 新型コロナウイルスの感染状況が落ち着く中、松島では観光客の回復ムードに水を差す。

 遊覧船を運航する「丸文松島汽船」によると、新規感染者の減少に伴い、9月下旬頃から団体客が増え始めた。だが、燃料の重油と軽油の価格が例年に比べて3割ほど値上がりし、経営を圧迫しているという。

 専務の佐藤守郎さん(73)は「この2年間、ほとんど収入がなかったのに、お客さんが戻り始めたと思ったら今度は燃料費。本当に苦しい」と窮状を訴えた。

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