どう変わった? アップル「iPhone 13」と「iPhone 13 Pro」を速攻レビュー

どう変わった? アップル「iPhone 13」と「iPhone 13 Pro」を速攻レビュー

アップルは「iPhone 13」シリーズを本日2021年9月24日に発売した。昨年発売された「iPhone 12」シリーズは、新型コロナウイルス感染症の影響で例年より1か月遅れの10月~11月の発売だったが、今年は例年通り9月に全モデルが発売となった。モデル構成は「iPhone 12」シリーズと同じで、スタンダードモデルの「iPhone 13」、小型モデルの「iPhone 13 mini」、高性能モデルの「iPhone 13 Pro」、高性能&大画面モデルの「iPhone 13 Pro Max」の4モデル。その中から今回はiPhone 13とiPhone 13 Proの2モデルをレビューする。

「iPhone 13」シリーズはどんなiPhone?

iPhone 13シリーズの主な進化点は、カメラ機能とチップの2点。デザインに大きな変化はなく、マイナーバージョンアップ感は否めないが、ディスプレイのスペックアップ、ノッチの小型化、バッテリー駆動時間の長時間化など、iPhone 12シリーズから細かい点がしっかりとブラッシュアップされている印象だ。

○全モデル共通

・Face IDが組み込まれたいわゆる「ノッチ」(切り欠き)が20%小型化

・ディスプレイの輝度アップ

・最新の「A15 Bionicチップ」搭載

・バッテリー駆動時間がiPhone 12シリーズより1.5時間~2.5時間伸びた

・「シネマティックモード」「フォトグラフスタイル」の搭載

○iPhone 13、iPhone 13 mini

・広角カメラにセンサー式光学手ぶれ補正搭載

○iPhone 13 Pro、iPhone 13 Pro Max

・10Hz~120Hzでフレームレートが可変する「ProMotion」に対応

・iPhone 13 Proの広角カメラにセンサー式光学手ぶれ補正搭載

・2cmまで被写体に寄れるマクロ機能を搭載

・ProRes対応(後日アップデート対応)

デザインは見慣れたiPhone

iPhone 13シリーズのデザインは、iPhone 12とほぼ同じ。側面が垂直のフラットでシンプルなフォルム。きりっとエッジが立った板状のデザインは、同時に発表された「iPad mini」や既存の「iPad Air」「iPad Pro」と共通している。

iPhone 12シリーズとの見た目の違いは、前面のノッチの大きさと背面のカメラ部分。ノッチは20%小型化されており、並べてみるとずいぶん小さくなっているのがわかる。背面のカメラ部分は、iPhone 13では2つのカメラの配置が縦一列から斜めの対角線に変更されている。iPhone 13 Proはレンズ1つひとつが大きくなり、存在感が増している。

質感はiPhone 12シリーズから変わっていない。iPhone 13がつやのあるガラスとアルミフレームの組み合わせ。iPhone 13 Proはつや消しのサラサラしたガラスと輝くステンレスフレームの組み合わせだ。前面には耐久性が高く割れや傷に強い「セラミックシールド」が引き続き使われている。IP68等級の耐水・防塵性能を備えており、業界トップクラスのタフさを誇る。

これらのタフ性能はiPhone 12シリーズから変わっていないが、「iPhone 8」や「iPhone X」という3、4年前のiPhoneから買い替えるという人にとっては、このタフさのアップはうれしいはず。

カラーはiPhone 13とiPhone 13 miniが(PRODUCT)RED、スターライト、ミッドナイト、ブルー、ピンクの5色。iPhone 13 ProとiPhone 13 Pro Maxがグラファイト、ゴールド、シルバー、シエラブルーの4色が用意されている。

カメラはメインの広角カメラが進化!「シネマティックモード」にも注目

続いてiPhone 13シリーズで大きく進化したカメラ機能をチェックしていこう。まず、全モデルの広角カメラに、センサーシフト光学式手ぶれ補正が搭載された。iPhone 12 Pro Maxにだけ搭載されていたもので、光学式手振れ補正よりも、センサーシフト光学式手ぶれ補正のほうが、その効果は高いとされている。iPhone 13 Proはもちろん、スタンダードモデルのiPhone 13や小型モデルのiPhone 13 miniでも手ぶれ補正の恩恵を受けられるようになったのは大きい。

また、全モデル共通で、広角カメラのセンサーサイズの大型化により、暗い場所でノイズの少ない写真が撮れるようになった。超広角カメラもセンサーの高速化になり、同じようにノイズを低減できるという。「ポートレートモード」では背景との分離がより自然となり、「スマートHDR4」により、逆光のシーンで複数人のポートレートを撮っても、人それぞれの肌のトーンを分析し、よりきれいな写真を撮れるようになった。A15 Bionicチップのパワーを生かした機能で、ユーザーは特に意識することなく、より高画質な写真を撮れるようになっているのだ。なお、画素数はすべて1200万画素とiPhone 12シリーズから変わっていない。

また、iPhone 13 ProとiPhone 13 Pro Maxの超広角カメラには、マクロ撮影機能が新たに搭載された。小さな被写体を大きく写せるマクロ撮影は、表現の幅がぐっと広がる機能で、他社のスマホでも搭載されてきている。iPhone 13 ProといPhone 13 Pro Maxでは被写体まで最大2cmまで寄れる。望遠カメラでも広角カメラでも、被写体に寄るとマクロ(超広角カメラ)に切り替わるので意識する必要はなし。そのクオリティも高く、普段肉眼では見えないものを切り取れる。被写体によっては周辺が流れたり、iPhoneの影が入ってしまうので、マクロ撮影のときはちょっと工夫が必要に感じた。

写真のトーンと暖かみを設定できるフォトグラフスタイルという新機能も加わった。撮影後に調整するフィルターではなく、撮影前に好みのスタイルを選択できるというものだ。フィルターと同じではと思うが、空や肌などのトーンはキープしたままなのがポイントで、自分の好みのスタイルで撮影ができる。

動画については、映画で用いられる「フォーカス送り」というテクニックをiPhone上で再現した「シネマティックモード」に注目だ。多くの人が使う機能ではないが、A15 Bionicチップのパワーを生かした意欲的な機能だ。どんな機能は以下の動画を見ていただきたいが、焦点を動かすことで、動画の主役(見てほしい人)を明確にする役割がある。人形でできるのか試してみたが、意外とうまくいって、何やら意味ありげな動画になった。フォーカスの位置はiPhoneが自動で調整してくれるほか、撮影後に手動で調整することも可能だ。

多くの人がYouTubeやTikTok、Instagramに動画をアップする時代、こだわりの動画を撮りたいという人にぜひ試して、面白い動画を作成してもらいたい。

スペックも正常進化。「ProMotion」はゲームや映画に威力を発揮

性能面では全モデルのCPUに最新のA15 Bionicチップを搭載。おなじみのベンチマークテスト「Geekbench 5」を実施してみたところ、「A14 Bionicチップ」を搭載するiPhone 12 Proより1割ほどスコアが高かった。iPhone 12 Proの優秀さが光るが、A15 Bionicチップのパワーは前述のシネマティックモードやフォトグラフスタイルなどカメラ機能の処理に生かされているのだろう。

ディスプレイのProMotionは日常使いではそれほど恩恵を感じることは少ないが、高リフレッシュレートに対応したFPSやバトルロワイヤルなど一瞬の操作が勝負を分けるゲームで差が生まれる。また、映画は24コマになるので消費電力が抑えられる。10Hzから120Hzの間でリフレッシュレートが可変するのは、ハードとソフトが連携できているアップルならではだ。

まとめ

iPhone 12シリーズはフォルム変更やiPhone 12 miniの登場で、コロナ禍でありながら、注目度が高かったように思う。それに比べると、マイナーバージョンアップ感のあるiPhone 13シリーズの注目度は低いかもしれない。しかし、カメラ機能やチップ、ディスプレイやバッテリーといった、スマートフォンにとって重要なところがしっかりと進化しており、完成度の高いiPhoneに仕上げられていると感じた。消費者からすると、正常進化だからこそ、安心して選べるという側面もあるのではないだろうか。

毎年iPhoneを買い替えている人でも、カメラ機能の進化は感じられるだろう。3年、4年ぶりに買い替える人なら、写真や動画のクオリティの高さやタフさに驚くはずだ。

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