【独自】「テレワークに課題」9割・コロナ後に「縮小」4割…主要121社調査

【独自】「テレワークに課題」9割・コロナ後に「縮小」4割…主要121社調査

 国内の主要企業を対象とした読売新聞のアンケート調査で、新型コロナウイルスの感染拡大で普及が進むテレワークに「課題を感じる」と回答した企業が約9割にのぼった。約4割がコロナ収束後に「縮小する」とみていた。菅首相は経団連などにテレワークによる「出勤者7割減」への協力を要請しているが、実現へのハードルは高そうだ。

 調査は各業種を代表する主要企業121社を対象に6~7月に実施。117社から回答があった。

 テレワークの実施状況は、104社が「1回目の緊急事態宣言(昨年4~5月)の際に拡大、もしくは導入した」と回答。今年6月1日時点の実施状況を、1回目の宣言時と比べると「やや少ない」が63社だった。

 実施して課題だと感じることがあったかを尋ねたところ、「あった」が49社、「どちらかと言えば、あった」が57社で、合わせて回答企業の約9割にのぼった。

テレワーク阻む「10万円の壁」とは…SNSでも不満相次ぐ

 コロナ禍を機にオンラインによる在宅勤務や文化・芸術活動が急速に広がり、自治体や国もパソコン購入費などへの補助制度を設けて後押しする。ところが、補助には「1台当たり10万円未満」との上限があり、テレワーク向けの機種を買うには不十分との声も出る。パソコンを巡る「10万円の壁」とは何なのか。

PC1台購入補助の上限「性能不十分」

 「部長が変顔のまま固まる」「教授の動作と声がずれて聞こえる」――。昨年12月から放映中のNECグループのテレビCMは、オンラインの会議や講義で起きがちなトラブルをユーモラスに表現した。CMは高いスペック(性能)を持つ自社製品のPRが目的だが、こうした事例は現実に頻発している。

 昨年、東京都内の社員十数人の中小企業は、社員にノートパソコンを貸与してテレワークを導入したが、短期間で出社勤務に戻した。画面上に資料を映すと動作が鈍くなり、オンライン会議を円滑に進められなかったからだ。都のテレワーク助成金を利用して購入した数台のパソコンは、1台当たり10万円未満までしか認められず、経営者の男性は「スペックが十分な機種を選べなかった」と漏らす。

 コロナ禍の影響を受けた音楽家や芸術家らを対象にした文化庁の支援事業でも、パソコンなどの購入費は1台10万円未満に制限された。公演や作品をオンラインで動画配信してもらう狙いだが、SNS上では「10万円」への不満が相次いだ。1台10万円以上の機種を買って差額を自己負担するといった方法も認めていない。調査会社BCNが昨年5月、テレワーク中の480人を対象に行った調査では、「パソコンの処理・動作が遅い」との不満が37.5%に上った。

文房具と同じ「消耗品」分類 税負担軽く

 従来、国などによるテレワークへの支援事業では、パソコンの購入費は基本的に対象外としてきた。税金を使う以上、資産価値を持つ物品の購入を補助することは納税者の理解を得られにくいとの考え方が背景にある。厚生労働省や経済産業省の補助制度では、パソコンはレンタル費用の助成にとどまる。

 ところが、コロナ禍でテレワークへの移行を促す必要が高まり、文化庁などが設けた助成・支援事業ではパソコン購入を対象に加えることになった。そこでひねり出されたのが、法人税法の規定を準用するやり方だ。

 この規定では、10万円未満の物品であれば消耗品と分類し、逆に10万円以上であれば資産に当たると見なす。10万円未満のパソコンなら、コピー用紙や文房具と同じ「消耗品」で、資産ではないとする理屈になる。

 法人税法の「10万円基準」は、コロナ禍以前から、企業が業務用に購入するパソコンなどにも影響してきた。価格を10万円未満に抑えれば購入した年に一括して経費として処理できるが、10万円以上であれば数年にわけて計上する必要がある。都内で税理士事務所を構える高橋創氏の元には、どのパソコンを買えば節税につながるかという企業からの相談が寄せられる。

 税金面での損得や手間を重視して10万円未満のパソコンばかり導入したらどうなるか。社員の業務が滞り、勤務や残業時間も延びかねない。高橋氏は「業務効率に大きく影響するパソコンは使い勝手を重視して選ぶべきで本末転倒」と指摘する。

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