全空連は植草の訴えを事実と認定　竹刀稽古は「全く認められるものではない」…空手パワハラ問題

　空手の東京五輪女子組手６１キロ超級代表の植草歩（２８）＝ＪＡＬ＝が、全日本空手道連盟（全空連）の選手強化委員長・香川政夫氏（６５）からパワハラを受けたと訴えている問題で、全空連の倫理委員会が３１日、都内のホテルで植草と香川氏の両者に事情聴取を行った。全空連はその後、ホームページ上に書面で「１月２７日の帝京大学内の練習において、帝京大学師範香川政夫氏が竹刀を用いた練習を行い、植草歩選手が目を負傷したということが事実関係として認められました」とした上で「本連盟倫理委員会としては、竹刀を用いた練習は大変危険であり、どの練習においても全く認められるものではありません。引き続き該当事項について調査してまいります」などと発表した。

　この日午前に約１時間半にわたるヒアリングを終えた植草は「きちんとお話してきました。倫理委員会のことはこれ以上話せない」と語っていた。代理人の境田正樹弁護士は具体的な聴取の内容については話せないとした上で「きちんとよく話を聞いていただいた。医師の指導があったにも関わらず、危険な練習が１か月も続いた。看過できない。今後に対してはなんらかの対応を考える」と話した。一方、同日午後に聴取を受けた香川氏は「あとはもう委員会の方にお聞き下さい。すみません」とだけ話してホテルを後にしていた。