【大雪】車中で迎えた朝…北陸道立ち往生「いつ帰られるのか」 遠征帰りの女子フットサルチーム、痛み訴える負傷の選手も
女子フットサルチームの福井丸岡RUCKの選手らが乗るバスが1月9日夜、試合会場から戻る北陸自動車道下り線で大規模な立ち往生に巻き込まれた。解消の見通しが立たない中、菓子で空腹をしのぐ。試合で負傷した選手は痛みを訴えた。10日、車中で朝を迎え、「いつ帰れるの」。不安な心境を語った
選手12人とコーチを乗せた貸し切りバスは、日本女子リーグ(女子Fリーグ)の試合が行われた神戸市の会場を9日午後3時ごろに出た。丸岡インターチェンジ(IC)の到着予想は午後7時だった。雪の影響を警戒したが高速道路は無事と考えたという。敦賀ICをすぎた付近から路肩の雪が深くなった。福井ICを通過した午後7時前、車列が完全にストップした。
スマートフォンで情報を集めるが「原因も解消見通しも全く分からなかった」と選手。試合会場でもらった飲料水と、買い込んでいた菓子を少しずつ口にした。一部の選手は段ボールを床に敷いて眠った。
夜中もあられが天井に打ち付け、窓の外は真っ白。不安が募った。試合で足首をねんざした選手は「むくんで痛い」と訴えた。他の選手が外に出てビニール袋に雪を詰め、夜通しアイシングをした。
「車内の空間に余裕があり、体を動かせたのが救い」と選手は話す。別の選手は「私たちは仲間がいたからいいけど、一人だったら耐えられない」と語った。チームは高校を卒業したばかりの10代や大学生が多い。家で待つ保護者や、U15(15歳以下)チームの遠征に帯同している監督とも頻繁に連絡を取り合った。
記録的大雪 上越市の国道8号で車約250台立ち往生
国土交通省高田河川国道事務所によりますと、新潟県上越市では9日午後から市内の中心部を通る国道8号で、雪にはまって動けなくなる車が相次いでいるということです。
上越市名立区と有間川付近を結ぶ海沿いの区間では、10日午前4時現在、およそ250台の車が立往生していて、渋滞は上下線でおよそ4キロに及んでいるということです。
国交省高田河川国道事務所によりますと10日午前7時現在、除雪作業を続け、スタックした大型車両の撤去作業を進めていますが、立ち往生の解消のめどは立っていないということです。
渋滞「全然進まない」 県内連日大雪 いら立ちと疲労感
富山県内の幹線道路は9日、大雪の影響で終日渋滞し、多くの車が巻き込まれた。「全然前に進まない」「情報がほしい」。数時間にわたって孤立したドライバーの表情には、一様に疲労の色がにじんだ。
午前11時半ごろ、富山市五福地区の県道富山高岡線。高岡方面に向かう呉羽丘陵の坂道で複数のトラックが雪にはまり、安野屋町付近までの約2・5キロにわたって車列ができた。五福交差点付近で渋滞に巻き込まれた男性は、しびれを切らして車外へ出た。「富山大橋を渡るのに1時間かかった。原因を知りたい」と前方の丘陵を見やった。
現場で車を誘導をしていた近くの30代男性によると、初めに立ち往生したトラックは午前6時ごろに雪にはまった。いったん抜け出したが、10メートルほど先でまた動けなくなったという。
後続で停車していたトラック運転手の男性(61)は「だいたい6時間くらいはこの状態」とうんざり。富山地方鉄道のバス運転手、堀井武さん(41)は「スコップで助けようとしたが、雪がひどくて追いつかない。いつ除雪が始まるのか情報がほしい」と話した。
富山市内の幹線道路では、動けなくなって放置された車が通行の妨げになる状況も見られた。除雪されていない歩道を通れず、車道を歩く人も大勢いた。
県警によると、8日午後4時~9日午前8時半に、県内で146件のスリップ事故が発生。このうち人身事故は1件、軽傷者が1人だった。
■富山から滑川まで11時間
8日夕から9日未明にかけ、富山市中心部や県内の国道、幹線道路では大規模な渋滞が多発した。橋や坂道などで多くの車が動けなくなったことが一因とみられる。
滑川市の女性会社員(38)は、8日夕に富山市中心部の勤め先を出てすぐ、渋滞に巻き込まれた。片側1車線の海沿いの道が特にひどかったといい「1時間で2メートルほどしか進まない場所もあった」。
最大の「難所」となったのが、会社を出て7時間半後にさしかかった常願寺川に架かる今川橋。橋には車1台分しか通行スペースがなく「凍って凸凹の路面で車が立ち往生していた」。9日午前2時ごろに除雪車が到着し、対面通行ができるようになった。
自宅に着いたのは同3時半ごろだった。11時間いた車内を出てほっとしたのもつかの間、すぐに自宅前の雪かきに追われた。女性は「前日夕に会社を出たはずなのに…」と疲れた表情で語った。
■立ち往生、力合わせ救出
県内では9日、雪にタイヤをとられて動けなくなった車を、近くの住民や別のドライバーらが協力して救出する姿が見られた。渋滞を避けられるように車を誘導する住民らもいた。
富山市内幸町では午後0時50分ごろ、乗用車1台が動けなくなった。近くを歩いていた7人がタイヤ周りの雪を除き、車を脱出させた。同市安住町の交差点近くでは午前11時ごろ、路線バス1台が立ち往生した。後続のドライバーら数人が「何かできることはありますか」と運転手に声を掛け、スコップを持ち寄って除雪作業に加わった。男性が後ろから車体を押し、10分ほどでバスは前に進んだ。
高岡、氷見の両市を結ぶ国道160号の氷見市方面へ向かう車線では、朝から渋滞が発生。高岡市東海老坂では午前10時ごろ、住民が除雪車やスコップで車線の雪をかき出し、高岡市方面の車線に迂(う)回(かい)するよう誘導した。
■深夜にもツイート途切れず
「災害レベルだ」「国道8号まったく進まない…」。8日夜から9日にかけて、ツイッター上では、県内で渋滞に巻き込まれたとみられる人の切迫した声が相次いだ。
8日夕の帰宅時間帯には、国道8号について「滑川から富山方面ほとんど動きません」「高岡市内、まったく進みません」などとつぶやきが続々。午後7時50分には「午後3時半ごろに富山市を出発したのにまだ射水市」。
深夜に入ってもツイートは途切れず、日付が変わった9日午前1時半には「私も富山市内(国道8号)にいます。これも車中泊? お互いガンバ」と励まし合う人もいた。
同9時を過ぎても魚津市で複数の車両が動けず、混雑しているなどの情報が飛び交った。同10時半ごろには「14時間半も車内にいる。これはもう災害レベルでは」と嘆く声も出た。
