米ファイザーのワクチン承認申請 国内初、厚労相「最優先で審査」
米製薬大手ファイザーは18日、開発した新型コロナウイルス感染症のワクチンを厚生労働省に承認申請した。世界では200を超える開発計画があるが、国内での実用化に向けた承認申請は初。厚労省は有効性と安全性を見極める審査を行う。手続きが順調に進んで承認されれば、来年3月にも接種が始まる可能性がある。
申請前に開かれた閣議後会見で田村憲久厚労相は「有効性と安全性をしっかりと審査して判断していく。最優先で審査はさせてもらう」と述べた。ファイザー側は、国内の大規模治験を省略して審査を迅速に進める「特例承認」を目指すとしており、早期実用化に期待感を示した。
コロナワクチン、審査簡略化 最短3カ月半で接種例
米ファイザーによる新型コロナウイルスワクチンの承認申請を受け、厚生労働省は最優先で有効性と安全性を審査する。
承認されれば来年3月にも接種が始まる可能性がある。厚労省は6000万人分の供給を受けることで同社と基本合意しており、海外での承認などがあれば審査を簡略化できる「特例承認」をする方向で検討している。
2009年に新型インフルエンザが流行した際、厚労省は欧州2社のワクチンの国内販売を特例承認した。2社は同年10月中旬と同11月上旬それぞれ承認申請し、同省薬事・食品衛生審議会の部会は12月末、「十分な効果と安全性があり、承認して差し支えない」との意見をまとめて承認方針を決定した。
同審議会の分科会でも有効性と安全性が認められたため、厚労省は10年1月15日に特例承認を初適用し、国内販売の承認を最終決定したと発表。うち1社のワクチンの接種は、申請から3カ月半後の2月中旬に始まった。
厚労省によると、ファイザーは来年2月までに日本国内の治験データを追加提出する方針で、同省は追加データも審査する。このため、新型コロナワクチンの承認は早くとも同月ごろとなり、3月に接種が始まる可能性もある。
接種は医師や救急隊員ら医療従事者を最優先とし、高齢者や基礎疾患を持つ人らが続き、その後に一般の人を対象とする。
ファイザー製ワクチンは品質保持のため超低温で保管する必要があり、厚労省は零下75度を保てる冷凍庫を、3月末までに医療機関などに配備できるように準備を進めている。
