撮影可能コマ数(電池寿命)について、バッテリーの撮影可能枚数はどのように測定しているのですか?

撮影可能コマ数(電池寿命)について

※1 CIPA(カメラ映像機器工業会)基準準拠。初期設定条件で30秒間隔ごとに撮影する。装着レンズNIKKOR Z 24–70mm f/4 S、温度23(±2)℃。SONY QD-G64Eのメモリーカードを使用した場合(2018年7月現在)。

※2 電池寿命測定方法を定めたCIPA規格による実撮影電池寿命。装着レンズNIKKOR Z 24–70mm f/4 S、温度23(±2)℃。SONY QD-G64Eのメモリーカードを使用した場合(2018年7月現在)。カメラは初期設定状態。

バッテリーの撮影可能枚数はどのように測定しているのですか?

【質問】

 デジカメにはバッテリーでの撮影可能枚数が記載されています。パソコンでは、実際の表示時間の6割程度しか使えないことも珍しくありませんが、デジカメの場合はどうでしょうか?

【回答】

 以前は各社ごとに独自の基準で撮影可能枚数を表示していました。しかし、これでは購入時にわかりずらいため、現在はCIPA(一般社団法人カメラ映像機器工業会)が設定した規格に基づいて測定しています。

 CIPA基準での測定前提条件としては、基本的に工場出荷状態でテストを行います。

 テストは、

  ○電源をオンにし、撮影ごとにズームを稼働させる。

  ○撮影は10秒ごとに1枚の頻度で行い、10枚ごとに電源をオフにする。

  ○ストロボは1枚ごとに発光させる。

 といった内容を繰り返します。なお、ズーム稼働の方法などの詳細についても規定されています。

 パソコンなどの持続時間と比べれば、かなり撮影実態に合った条件で規格が策定されていますので、上記条件よりも短時間で多くの枚数を撮影したり、液晶モニターを消灯して撮影する場合等には、表示枚数の5割以上も多く撮影できる場合もありますし、逆に1枚1枚モニターでじっくり見ながら撮影すると、極端に枚数が少なくなることもあります。

 デジカメはパソコンと同じように、稼働状態では電気を消費しますので、撮影枚数もそうですがモニター表示させるなどの稼働時間も大きくバッテリー寿命に影響します。

カシオEX-H10の「CIPA準拠1,000枚の撮影可能枚数」を検証してみた

 デジタルカメラの有する性能のひとつとしてしばしば話題に挙がるものの中に、「電池の持ち」がある。デジタルカメラには専用の二次電池(充電池)を使用するものもあれば、単3電池を使用できるものもあり、カメラによって電池の持続時間は様々。これをユーザーが簡単に比較できるようにした指標として定められている規格が、2003年にCIPA(カメラ映像機器工業会)が設定した「電池寿命測定法」だ。

 電池寿命測定法では、満充電の電池をカメラの操作によって放電するための手順と、その前提条件を記載している。「電池を使い切るまでに何枚撮れたか」を指標としており、デジタルカメラのスペックシートに「電池寿命」などの名称で「撮影枚数***枚(CIPA規格準拠)」といった具合に書かれているものは、この規格に沿って測定した結果の枚数であることを示している。ここでいう「電池寿命」は、「撮影可能枚数」などに置き換えることが可能だ。

■CIPAが定める電池寿命測定条件とは

 電池寿命測定法では測定の前提条件として、カメラの設定を「工場出荷時の設定」で行なうことと、「静止画撮影に関する機能をすべて可能な限り使用すること」を念頭に置いている。測定環境や測定手順についても細かく定めているが、手ブレ補正の有効/無効やホワイトバランスなど、規定されていない設定も見られる。主な測定条件は下記の通り。

電池は一次電池なら未使用、二次電池なら満充電のものを使用する。

カメラの設定は工場出荷時設定。

2回に1回の撮影ごとに、内蔵ストロボをフル発光させる。

撮影ごとに望遠端から広角端、または広角端から望遠端へのズーム操作をする。

撮影回数が10回に達したら電源を切り、一定時間後に再投入する。

測定環境は温度23度±2度、湿度50%±20%。

1枚ごとの撮影間隔は30秒。

液晶モニターは、ビューファインダーとして常時表示するように設定する。

電源が初めてシャットダウンした、または静止画撮影に関する何らかの機能が働かなくなった時点で測定終了。

 初回撮影開始のタイミングは電源投入から30秒。上記の条件を満たすために必要な設定もこの時に行なう。

 測定条件は2回に1回必ずフル発光させたりなど、実際の利用を考えるとやや極端な印象。カメラと電池にとって少々過酷なテストとなっている。

 一方、測定条件が規定されていない項目は下記の通り。

撮影距離

被写体・輝度

デジタルズーム

記録メディア

動画・音声の扱い

ホワイトバランス

手ブレ補正

再生モード(撮影直後のプレビューなど)

 このほか、測定条件として定義されている機能であっても、デジタルカメラ側に該当する機能がない場合は無視しても構わないとしている。

 具体的な手順は、文書内でフローチャートによって示されている。

■CIPA準拠の方法で測定

 カシオが7月に発売したコンパクトデジタルカメラ「EXILIM Hi-ZOOM EX-H10」は、CIPA準拠の撮影可能枚数が「約1,000枚」を謳ったことで話題になった。

 電池が切れるまでに約1,000枚の撮影が可能ということだが、実際には何枚撮れるのか。決してカシオを疑うわけではないが、CIPA規格の一端を知る意味で、電池寿命測定法に定められた条件に極力近づけた状態で、手順に沿って何枚撮れるかの計測を行なった。使用した記録メディアはサンディスクの「Extreme SDHC 16GB」(SDSDX3-016G-J31A)。

 結論からいうと、前述の計測方法に則った手順で撮影できた枚数は1,923枚。EX-H10でカシオが公称する枚数より大幅に多くの枚数が撮れる結果となった。

 ここで、環境および測定方法について補足する。

 2回に1回フル発光させる条件については、発光させる回だけカメラ前面を布で覆い、暗所を作り出して発光させた。ズームレンズは電源投入後、 毎回広角端になるので、ズーム操作を行なうために必ず望遠端→広角端の順で撮影し、ストロボ発光のタイミングのみをずらす形とした。

 またカシオではEX-H10のスペックシートにおいて、「液晶モニターが標準輝度の場合」CIPA規格準拠の撮影枚数が約1,000枚という表記の仕方をしている。EX-H10のデフォルト設定では液晶モニターの輝度が「オート1」となっているが、カシオによると液晶モニターの標準輝度は「0」とのことなので、測定前に該当部分をカシオの設定に合わせた。

 撮影間隔について、10枚撮影した時点で電源を切り、再度電源を投入してから撮影を続けたわけだが、電池寿命測定法の解説によると、電池および機種間の差をなくすため、電源を切ってから再投入するまでには一定の時間を置くことが推奨されている。しかしCIPAに訊くと、「実際にどの程度の時間を置くかは各メーカーの判断に委ねられている」という回答。一定の時間を置くことによる差が出ない機種もあるとしている。今回は電源再投入のインターバルをおよそ10秒とした。

 ここまで数値が違うと、今回の測定方法とカシオの測定方法の間に、何らかの乖離があったと考えられる。 が、素人の筆者の計測により公称値を割り込んだならともかく、公称値より増えたのは興味深い。EX-H10の省電力性能に改めて驚かされた。

■電池が切れるまで一般作例を撮影

 別の日、今度は測定方法を意識せず、一般的な撮影を考慮しながら計測してみた。CIPA準拠の測定法はカメラに厳しいため、実際の利用シーンではどうなのか知るためだ。

 CIPA準拠の測定に使用したものと同じ個体の電池をフル充電し、新宿、代々木、渋谷、恵比寿、さいたま新都心周辺を何日かに分けて歩き、スナップを撮影しながら何枚撮れるかを測定しCIPAが定めているズーム、設定変更、ストロボの発光/非発光などについては、特に制限を設けず赴くまま撮影を行なっている。撮影時期は10月中旬頃。

 被写体は建物や店頭のディスプレイが中心だが、夜間や屋内での撮影も多かったので、内蔵ストロボの発光は多め。

 結果、およそ4日の間に1,120枚まで撮影したところでEX-H10が電池切れで動かなくなった。

 実際に行なった操作は、ズーム、露出補正、ISO感度の変更、記録画質の変更、内蔵ストロボの発光/非発光切り替え、風景メイクアップといったところ。使用しないときはこまめに電源を落としている。

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