コロナ失業「職探せぬ」 相次ぐ解雇、雇い止め
新型コロナウイルスの感染拡大で、業績悪化による解雇や雇い止めが急速に広がっている。緊急事態宣言などで休業中の事業者も少なくなく、幅広い業種で新規求人は低迷し、再就職先探しは困難を極める。感染終息の見通しが立たない中、失業者は「社会から見放されていく」と不安を募らせている。
「理不尽さ、不安、焦り…。いろいろな感情がない交ぜになった」。3月末、正社員として働いていた札幌市内の旅行会社の職を失った女性(27)は再就職もままならないこの1カ月の心境をとつとつと語った。
ホテル業から転職して半年。中国や韓国、台湾からの訪日外国人を主要客とし、ピーク時は1日100人以上のホテルやバスを手配していた。
しかし感染拡大の影響で3月は仕事がほぼゼロになり、営業縮小の波にのまれて失業状態に。再就職先探しで電話した他の旅行会社には「雇えない」と即答され、求人募集をしていた食品会社からは「業績悪化で急きょ募集停止にする」と返された。この1カ月で約30社を受けたが、全て不採用だった。「職を探すことすら難しい。観光業で働く夢も、諦めざるを得ないのか」と表情をゆがめた。
求人低迷、派遣は一層厳しく
北海道労働局が発表した3月の雇用情勢によると、事業主都合の離職は前年同月比1・5倍の1777人に急増した一方、新規求人数は同12・7%減少。卸売業・小売業や宿泊業・飲食サービス業で解雇が目立っており、同局は「感染の影響で4月以降の雇用情勢も不安定さが続いていく」と警戒する。
札幌市内の化粧品販売店に2年間勤めていた派遣社員の30代女性は派遣元の会社から「この販売店の仕事は4月中旬でなくなる」と告げられた。別の派遣先企業での面接も急きょ中止となる中、派遣元から突然、メールで「退職手続きを行います」と雇い止めを通告された。女性は「販売店も派遣元の会社も、弱い立場の人の味方をしてくれない。これが派遣切りか」と憤る。
