ガラケーさながらの「Galaxy Z Flip」には誰もが使える魅力がある!

ガラケーさながらの「Galaxy Z Flip」には誰もが使える魅力がある!

 今回レビューするのは、サムスン電子の「Galaxy Z Flip」。昨今話題になっている折りたたみスマホの仲間ですが、従来機種とは異なり縦方向に折りたためるのが特徴のフォルダブルスマホです。

 国内ではauの専売で、一括払いの価格は17万9360円(税抜以下同)。かえトクプログラム(※)を適用した場合は11万9600円となります。カラーは「ミラーパープル」「ミラーブラック」の2種類です。

 筆者はこれまで、ファーウェイの「HUAWEI Mate X」、サムスンの「Galaxy Fold」と大画面がウリの折りたたみスマホを触る機会がありました。それらとの違いにも触れながら、Galaxy Z Flipの使い勝手をレポートしたいと思います。

(※)購入端末の価格から、2年後の買取価格の支払いが免除されるプログラム。24回払い、25ヵ月目で新機種に買い替えることが条件。

ポケットに収まるコンパクトさ

 Galaxy Z Flipは本体を縦方向に、いわばガラケースタイルで折りたためるスマホです。閉じたときの大きさは手のひらに収まるサイズ。シャツやジャケットの胸ポケットにも難なく収まります。

 パカッと開くと、縦長のスリムなスマホに。厚さが7mmほどになるので、片手でがっちりホールドできます。ただ画面上部には指が届かないので、両手で操作する必要はあります。

 それにしても、意味もなくパカパカと開いたり閉じたりを繰り返したくなりますね。筆者は小学生の頃によく遊んだゲームボーイアドバンスSPを思い出しました。あと個人的に好みなのが、背面にあるカバーディスプレー。ガラケー感のある約1.1型の小さな画面ですが、閉じた状態で画面をタップしたり電源ボタンを押したりすると時刻や通知の有無を確認できます。

 メインのディスプレーは約6.7型(1080×2636ドット)の有機ELを採用。肝心の折り目の部分は、光の当たり具合によっては凹凸が見てわかる程度で、見づらいと感じることはありませんでした。スリムなぶん、一行あたりの文字数はわずかに少なくなります。たいして気にならないだろうと思っていたのですが、ニュースなどを読んでいると、ふと視線の往復が普段よりも多いかも? と感じることも。とはいえ、これは些細なことで、使っていくうちに慣れるはず。タワーや橋など縦/横長の写真はいくらか迫力が増すように思います。

「置いたまま」は新しい撮影スタイル

 メインカメラは、超広角(約1200万画素)と広角(約1200万画素)の2眼構成です。最大の特徴は、スマホを置いて撮影できること。自由な角度に調節できるので撮りやすく、安定性もあってブレてしまう心配も要りません。机に置いて角度を固定しておけば、撮影するたびにスマホを手に取る必要がないので便利です。たとえば、授業や会議の内容を撮影したり、動画で記録したりするのに活用できます。ちなみに、メインカメラ起動中は背面のカバーディスプレーにも映像が映るようになっています。

 もちろん、写真はどのシーンでもキレイに撮れます。寄っても良し、引いても良し、花も夜景も何でも来いといった感じ。実際に目で見るよりも少し鮮やかに、しかしバランスはそのままに仕上げてくれます。きつい発色でメリハリがつきすぎてしまうことはありません。被写体やシーンを認識して自動で最適なモードに切り替わるので、基本的にすべておまかせで満足できるはずです。

 前面のサブカメラは約1000万画素。メインカメラ同様に置いたまま撮影できます。手のひらを認識してシャッターを切る機能があるので、複数人で記念撮影するときに活躍しそう。また、ビデオ通話も置いたままできます。

ハイエンド向けCPUで動作はサクサク

 OSは最新のAndroid 10、CPUはハイエンド向けのSnapdragon 855を搭載。メモリーは8GB、内蔵ストレージは256GB。ベンチマーク計測アプリ「AnTuTu Benchmark」では「486963」とハイエンド上位のスコアを記録するだけあって、動作は常に快適でした。

 バッテリー容量は3300mAh。ワイヤレス充電に対応しています。筆者は電池切れの不安なく使えましたが、外出先でもゲームや動画を楽しみたい場合はモバイルバッテリーがあると安心かもしれません。ただ今回、カメラ機能をあれこれ試していたときに、本体が熱くなることがありました。

 その他、防水/防塵、ワンセグ/フルセグ、おサイフケータイには非対応となっています。

意外と一般ユーザーにオススメできるスマホ

 「HUAWEI Mate X」「Galaxy Fold」と比べて感じたのは、Galaxy Z Flipが誰にでも感じられるメリットを持ったスマホだということ。前者2機種は超大画面を活かしたマルチタスクなどの使い方が特徴ですが、一般ユーザーというよりはガジェット好きな人向けのスマホです。何より「大画面フォルダブルこそ」の使い方が見えず、どう使ったらいいのかわからない部分もありました。

 Galaxy Z Flipの良さは、まずコンパクトであること。手のひらに乗るサイズで、どこに収納してもかさばりません。そして、置いたまま写真を撮ったりビデオ通話をしたりといった、従来のスマホにはできない便利な使い方も可能です。

 一見マニアックなスマホかと思いきや、誰もが便利に使えるモデルだと思います。ガジェット好きよりも、普通のスマホユーザーのほうがハマるかもしれません。ガラケースタイルの折りたたみスマホ、今後も登場しないかなと期待したくなる1台でした。

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