一斉休校でわかった日本人のレベルの低さ
<入試の公平性や教育の格差は大問題になるのに、一斉休校で教育の機会が失われることには異論を唱えない。日本は終わった>
日本はもう終わりだ。
コロナウイルスによって終わったのではなく、終わっていたことがコロナウイルスによって明らかになったのだ。
安倍首相は、官邸主導で、全国の小中高校の一斉休校を要請した。
最悪だ。
目的が間違っている。
感染拡大を抑えるということだが、子供の感染率は低いし、それよりも高齢者のスポーツジム利用自粛要請の方がまだましだ、という例で明らかなように、手段の優先順位が間違っている。
しかし、そんなことは今に始まったことではない。そんなことで日本が終わるなら、とっくに終わっている。
私にとっての最大の驚きは、官邸のこの意思決定に対する人々の反応だ。
もちろん、メディアも国民もほとんどの人が一斉に反発した。
それは酷いと。
だが、人々の反応は、官邸の酷さの上を行った。
人々は、子供が家にいたら働きにいけない、と反発したのである。親が困る、と強く反対したのである。
これに対し、官邸はこれまた見事に大きな誤りで反応した。公設の託児所、学童は閉めません。こちらは全力で対応し、ご両親が安心して働けるようにします、と。
小中学校よりも、託児所、保育園、学童の方が濃厚接触による集団感染のリスクは高い。そちらは親の反発を避けるために全力で開ける、というのは二重に間違っている。
<親が働きに行けないことが問題ではない>
しかしそれよりも、親が働きにいけない、という人々の反発の方が何倍も誤っており、これが日本が終わりであることを明示している。
ここで本当に大事なのは、一斉休校によって子供たちの教育がおろそかになることだ。
卒業や単位、進学について問題が生じないようにすると官邸は言う。そんなことは二の次だ。重要なのは、教育そのものがおろそかになることだ。
授業がなくなる。
学校教育で最重要なのは授業だ。
その授業がなくなって 子供たちが学ぶ機会が減る。それについての批判が全くない。
親たちや、町を歩く人々も、卒業式ができなくて可愛そう、友達とこのまま離れ離れになるなんて、と同情する。
そんな情緒的なことはどうでもいいのだ。
勉強する機会を失う。
これが学校を閉鎖することの問題のすべてだ。
人々が、その点については、驚くほど、全く無視しているのは、日本においては、教育というものをまったく重要だと思っていないことを現している。
だから日本は終わりなのだ。
日本ほど、世界で教育に関心のない国はない。
入試においても、公平性だけが議論され、勉強の中身、試験の中身については、二の次にされる。教育格差についての議論も、格差だけが問題であって、その教育の絶対水準については、問題にされない。
日本は教育の中身に関心のない国なのである。これが、今回の休校要請騒ぎで明らかになった。
だから、日本は終わりであり、終わりだと今回改めてはっきりしたのである。
「自宅でゲーム三昧」「中高生がたむろ」… 休校中の過ごし方課題
新型コロナウイルスの感染防止策として、埼玉県内の多くの小中高校でも2日、臨時休校が始まり、保護者や児童、生徒らは戸惑いを見せながら突然の“春休み”に臨んだ。家庭や地域での子供たちの過ごし方も、新たな課題として突きつけられている。
さいたま市浦和区の市立常盤小学校では、全校児童945人のうち親の仕事などの都合で休むことができない72人だけが登校し、漢字ドリルなどの自習や読書をして過ごした。
感染拡大防止のため、児童たちは約10人のグループごとに教室や図書館に分かれ、窓を開けて換気したり小まめに手洗いやうがいをしたりしながら自習に臨んだ。
普段は子供たちの声が響き渡る校内は終日、奇妙な静寂に包まれたまま。2年生の女子児童(8)は「いきなり休校になってびっくりした。友達が少なくてつまらない」と肩を落とした。
保護者の間にも困惑が広がる。
3年生の男子児童(9)を学校に預けた40代の母親は「休校中は給食がないので弁当を作らねばならず、子供の送りも通勤時間と重なってしまう。預かってもらえるのはありがたいが、それでも親の負担は大きい」。別の母親も「休校要請の意図は分かるが、準備期間が短い。もっと早く知らせてくれれば、職場にも休みを申請できたのに」と話す。
登校していない大多数の子供たちの過ごし方も課題になりつつある。
さいたま市内の市立小学校児童の母親は「子供が自宅でゲーム三昧になっている」。同市内の小学校教諭も「中高の学生がファストフード店にたむろしているのを目撃した」と証言する。県教育局の担当者は「休校はあくまで感染拡大の予防が目的なのだが…」と戸惑いを隠せない。
一方、共働き世帯への配慮から開所を継続している放課後児童クラブ(学童保育)は、開所時間を拡大するなどして受け入れ態勢を強化している。
上尾市内の学童クラブを運営する「あげお学童クラブの会」は、職員の出勤時間を2時間早め、開所の時刻も前倒しした。ただ、普段と異なる勤務シフトにしたため、各学童クラブは通常の半分の人員で運営に臨んでいるという。担当者は「どこも綱渡りに近い状況だ」と窮状を明かした。(竹之内秀介)
