「ハンドルなし」自動運転バス実験開始 千葉県内初 幕張新都心、時速約18キロの低速で走行

「ハンドルなし」自動運転バス実験開始 千葉県内初 幕張新都心

 千葉市とソフトバンクの子会社などは15日、同市美浜区の幕張新都心で、公道を使った自動運転バスの実証実験を始めた。ハンドルがない自動運転車が公道を走るのは県内初の試み。幕張メッセで開催中の産業総合展「CEATEC(シーテック)」の企画の一つで、同展来場者が試乗した。18日までの会期中に会場周辺の1周約1・5キロのコースを周回する。

 同市とソフトバンクなどが今年8月に結んだ連携協定に基づく取り組みの第1弾。シーテックの主催団体「CEATEC実施協議会」を実施主体とし、ソフトバンク子会社のSBドライブが車両を提供、市が県警など関係団体との調整役を担った。

 実証実験に使う車は乗車定員11人のハンドルがない電気自動車。訓練を受けた運転員と走行を補助する保安員の2人が同乗し、緊急時は手動運転に切り替える。

 国際展示場前のロータリーを乗降場所とし、1周約1・5キロのコースを時速約18キロの低速で走行。1回約15分の走行中に8カ所の信号機を通過し、このうち7カ所はシステムと連動し赤信号の際は自動で停車する。残りの1カ所は信号機のタイプが異なるためスタッフが操作する。

 仕事で同展に来場し、初めて自動運転バスに乗ったさいたま市の男性(57)は「急に前に車が入るとブレーキが強めにかかった。乗り心地という意味ではまだ改良の余地がありそう。時速18キロしか出ないが、法定速度で走るようにしてほしい」と望んだ。

 市国家戦略特区推進課によると、幕張新都心では昨年5月に2日間、県内初となる公道での自動運転車の実証実験を市などが行った。この時は、トヨタのワンボックス車をベースにしたハンドル付きの車を使っていた。

 市は、回遊性向上のほか、バスやタクシーの運転手不足に対応するため、自動運転車の導入を目指している。まずは公道が広く直線的な幕張新都心での実用化を後押しし、将来的には他の地域にも拡大させたい考えだ。本年度中にも関係団体でつくる会議体を設置し、実証実験を重ねてニーズや安全性の検証を進める。

 同課は今回の実証実験について「自動走行バスという新しい乗り物を知って未来を感じてもらいたい」と期待した。国際展示場2番ホールの専用ブースで当日乗車整理券を配布している。乗車は無料。

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