楽天トラベル、最安値条項削除 処分回避へ自主的改善か
旅行予約サイト「楽天トラベル」を運営する楽天(東京)が、ほかのサイトと同額かより安くするよう宿泊施設側に求める契約条項を削除したことが、関係者への取材でわかった。同社はこうした条項を含む契約が違法にあたる疑いがあるとして、今年4月に公正取引委員会から立ち入り検査を受けていた。
公取委の調査開始後、企業が違法の疑いがある行為を自主的に改善する約束をさせる「確約手続き」と呼ばれる制度が、昨年12月に発効した環太平洋経済連携協定(TPP)によって導入された。同社が変更した契約内容に実効性があると公取委が判断すれば、適用第1号になる見通し。
最低価格求める大手サイト、ホテル側はなぜ拒めないのか
公正取引委員会は10日、旅行予約サイト大手の楽天トラベル、ブッキングドットコム、エクスペディアの関係先に立ち入り検査をした。サイトで紹介するホテルや旅館との契約で、ほかのサイトと同等以上となるよう不当な取引条件を求めていた疑いが持たれている。ホテルや旅館側はなぜ、大手予約サイト側の要求を拒めないのか。
西日本の老舗旅館のオーナーは今年初め、今回立ち入り検査を受けたサイトの担当者から「他サイトと同額か、それ以下で出すことが掲載の条件。でなければ解約してもらう」と連絡があった。
仲介手数料がかからない自前の予約サイトを最安値にして、客を集める方が客1人当たりの利益は大きい。だが、オーナーは大手サイトでの掲載を続けた。「多くの人の目に触れるためには条件をのむのは仕方ないと思ってやってきた。地方の日本旅館は赤字経営も多く、取り分が減っても背に腹は代えられない。みな我慢しているのが現実ではないか」
